『DREAM AUDITION』(４) ページ5
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控え室から出てすぐ、花純が飛びついてくる。
私は驚いて……いや、少し怒り気味で言う。
｢急に飛びつかないの！びっくりするでしょ？！｣
｢だってだって！心配だったんだもん、なかなか出てこないし｣
｢あぁ……、二次面接通ったからね｣
｢ん？！サラッと何いってんの？！｣
花純は元気だな……。
少し疲労感がある私は、花純のテンションに追いつかず
花純を近くの椅子の方まで促して、その椅子に腰を下ろした。
そして、『早く教えて』と急かす花純に、順に説明した。
まず、最初の面接、二次面接について。
これは至って簡単で、この業界に対する気持ち。
いくら紙に書いてても、口で熱弁していても
それはちょっとした仕草や動作で、何もかも見抜かれる。
その次にしたのが、実技などのパフォーマンス。
服を着替えて、歌やダンスをした。
その時点で人はほとんど居なくて、すぐに終わってしまった。
きっと、この実技で最終面接としたんだろう。
何があったのか知らないけど、かなり早く流していた。
｢それで？その最終の結果は？｣
｢まだ言われてない、待っていろってさ｣
｢そうなんだ……、でも、Aなら……｣
｢いや、不合格だと思う｣
私は小さく、不吉な単語を呟く。
その反応に、花純は、えっ、と声を漏らす。
花純としては、私は歌もダンスも驚くほど上達したと思う。
もちろん、私としても少しはそう思ってる。
でも現実は、そんな生易しいものじゃない。
私が出来ているのは、普通の人が出来るようなこと。
今回先方が求めてるのは『才能がある人材』だ。
悔しい話だけど、私にはその才能はないように思えた。
最終面接まで来た子の中に、明らかに違う子が何人かいた。
私のような『お人形さん』に出来ないことを、易々としていた。
｢『餅は餅屋』ってよく言うけどさ、そういうものじゃないかな｣
モデル業をしている私には、アイドルみたいに輝けない。
そう思ったら、泉さんって本当に凄い人だなって
改めて、彼のことを尊敬した。
花純がわかりやすく落ち込む。
私は、そんな彼女に微笑みかけた。
それはフォローとかじゃなくて、純粋なもので。
｢ありがとう、花純｣
素直に、感謝することが出来た。
花純は驚く。でも、彼女には言いたい。
｢久しぶりに、凄く楽しかった！｣
アイドル科に入りたい、という願いを叶えることは出来なかったけど
花純が笑っていたから、よかった。
そんな話をして笑い合っていた私達に声がかかる。
｢……あの、すいません
少し時間、よろしいでしょうか？｣
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莉緒(プロフ) - すいかさん» 返信遅くなりすいません！コメントありがとうございます！これからも面白いお話が出来るよう、頑張ります！ (2018年11月7日 22時) (
レス) id: 013457e9b7 (このIDを非表示/違反報告)
すいか - 面白いです!! (2018年10月24日 6時) (レス) id: 1cbfe77de4 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - 愛姫さん» コメントありがとうございます！これから楽しんでいただけるよう、頑張りますね！ (2018年1月25日 17時) (レス) id: 9db52594cb (このIDを非表示/違反報告)
愛姫 - いつも楽しみに見てます！！これからも頑張ってください！！ (2018年1月25日 13時) (レス) id: 43b6895a40 (このIDを非表示/違反報告)
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