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半間side




「…はァ、疲れた…ったくなんだってこんな羽目に」







あのAとか言うやつを送ったあと、近くの公園で煙草を取りだし一服した。



適当にペラペラ喋っとけば良いと思ったが、思ってもいないことを真剣に言うのも案外疲れるものだった。

まあでも物分りのいい女だったからか面白くねェ訳ではなかったが。



「(稀咲に電話しよ、)」




携帯を取り出そうとポケットを漁ると、自分のものでは無い小柄な携帯が出てきた。






「やべ、返すの忘れてた…」



片瀬Aの携帯だった。
勝手に預かってそのまま返すのを忘れていたようだ。

これは流石にすぐに返さないと不味いかと、どうやら明日も会う羽目になりそうだ。



「…もしもし、稀咲ィ?」



「なんだ。要件は?」



「オイオイそんな急かすなよ。俺の事キライなの?」



「どうでもいい。早くしろ」



「Aちゃんに会ったけどさー、


…結構チョロそうだわァ」



「そうか。
…10月31日の抗争までに引き込めればそれでいい。」




「あー東卍とのやつな。…りょーかーい」



「あァ、じゃあ切るぞ」



「へいへい、またねきさ…ってもう切ってんのかよ…」






今日は10月15日。抗争まで残り16日だ。

正直だりいがあと少し粘りゃ俺の言う事なんでも聞くようになるだろう。それまでの辛抱だ。






*




Aside





「…どこで何してたの」




ようやく落ち着いたお母さんと、散らかったリビングで机を挟んで座った。
お母さんの隣に座るお父さんも私を軽蔑したような目で見ている。



「学校で勉強してたの」




「ならなんで図書館なんて嘘ついたの?」




「…友達と一緒に勉強してたから、怒られると思って」





そう言った瞬間なんの拍子もなくお母さんの平手打ちが頬に飛んできた。




「っ…」



「友達となんて勉強して大学に受かるわけ無いでしょう!…浪人なんてしたら、私がまた…うう」



「A、これ以上母さんを泣かせるのか」




「…ごめんなさい、明日から毎日塾に勉強しにいくから」






もうどうしていいか分からなくてとてもその場に居られなかった。リビングから逃げるように出ていって自分の部屋に入り鍵を閉めた。





「…っう、うぅ…っ」




普段ならこんな事で泣いたりしないけれど、何故か今日見た海とか半間くんの言葉を思い出して涙が溢れた。


「(本当に、一緒に逃げてくれないかな…どっか遠いところに)」

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Kanrai(プロフ) - 更新楽しみにしています! (2021年11月4日 22時) (レス) @page10 id: 719db3de2f (このIDを非表示/違反報告)
ムムム(プロフ) - 夜月さん» コメントありがとうございます!がんばります、! (2021年9月20日 21時) (レス) id: 2288d32f62 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - 最推しの半間の小説だぁ~!!面白いですね!更新待ってます!! (2021年9月20日 21時) (レス) id: 95564a9c7a (このIDを非表示/違反報告)
ムムム(プロフ) - しゅが〜さん» わわ、ご指摘ありがとうございます、、!すぐに訂正します! (2021年9月20日 9時) (レス) id: 2288d32f62 (このIDを非表示/違反報告)
しゅが〜 - 場地さんの名前、場知になってますよ! 今まで見てきた半間の夢小説とは違う感じで面白かったです! (2021年9月20日 9時) (レス) id: 8796ade977 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ムムム | 作成日時:2021年9月20日 3時

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