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｢えっ…？｣
半間くんの言葉を理解するのに時間がかかってすぐに返事なんて出来なかった。
｢あはっ、なんてな。冗談｣
半間くんは笑いながらスっと離れた。
｢さ、帰ろっか。Aちゃん｣
｢う、うん｣
久々に男の子とあんなに近付いた気がする。
ドキドキしながらも半間くんのバイクへと向かって、また後ろに乗った。
そしてまた大きな音でエンジンをかけると来た道を戻っていく。
｢さっきのはジョーダンだけど、
俺Aちゃんが行きてえ所ならどこでも連れてってあげるから。いつでも呼べよ？｣
｢わかった、…でもなんでそこまでしてくれるの？｣
半間くんはんー、と言うとしばらくして
｢…そりゃ秘密｣
と、そんな答えを返した。
なんだか謎の多い人だな、と思いながら遠ざかる海を見納めた。
*
｢ここでいーの？｣
｢うん、家の前だと親にバレそうだし｣
最寄りの駅まで送ってもらい、バイクから降りた。
出会ってから帰ってくるまで多分1時間半の出来事なのに体感ではまだ10分しか経ってない気分だ。
｢Aちゃん、きて｣
半間くんがそう言うから、内心はてなマークを浮かべながらもとりあえず半間くんに近付いてみる。
｢わっ…！｣
するとあっという間に引き寄せられて、次は本当に抱きしめられてしまった。
｢は、はんまく…｣
｢やっぱまだ一緒に居てえわ…ダメ？｣
心臓のバクバクが止まらない。
こんなに近けりゃ半間くんにだって聞こえてるんじゃないかと更に焦る。
＿＿私だって、まだ帰りたくない。
｢怒られちゃうから、…ごめんね｣
｢そか。…また連絡して、待ってるわ｣
半間くんはゆっくりと私から離れていった。
｢うん。今日はありがとう｣
｢おー、じゃあねAちゃん｣
ブォン、と言う音と共に半間くんは数秒後にはもう遠くへ行ってしまった。
見えなくなるのを確認したら、家への最短ルートへ足を踏み出した。
*
｢…ただいま、おかあ＿＿｣
｢うわああああああ！！！｣
｢落ち着け母さん、Aももう帰ってきた｣
またこれだ。
私が少しでも約束を破れば、嘘をつけばこうしてヒステリックを起こす。
靴を脱いでリビングを覗けば既にぐちゃぐちゃになっていてガラス製の何かが割れ、そこらじゅうに破片が落ちている。
｢…ごめんなさい、お母さん｣
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Kanrai(プロフ) - 更新楽しみにしています！ (2021年11月4日 22時) (
レス) @page10 id: 719db3de2f (このIDを非表示/違反報告)
ムムム(プロフ) - 夜月さん» コメントありがとうございます！がんばります、！ (2021年9月20日 21時) (レス) id: 2288d32f62 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - 最推しの半間の小説だぁ~!!面白いですね!更新待ってます!! (2021年9月20日 21時) (レス) id: 95564a9c7a (このIDを非表示/違反報告)
ムムム(プロフ) - しゅが〜さん» わわ、ご指摘ありがとうございます、、！すぐに訂正します！ (2021年9月20日 9時) (レス) id: 2288d32f62 (このIDを非表示/違反報告)
しゅが〜 - 場地さんの名前、場知になってますよ！ 今まで見てきた半間の夢小説とは違う感じで面白かったです！ (2021年9月20日 9時) (レス) id: 8796ade977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ムムム | 作成日時：2021年9月20日 3時
