第1章 �� ページ5
本当は勉強をしたくないが学校自体は嫌いではない。
それは世の中の子供たち皆が学校に行けるわけではないのだ、と幼い頃から教育されてきたからだろうか。
それとも子供のうちから働くなど考えたくないからだろうか。
どちらにせよ僕が生きているユーフォメトリーはそこそこの幸せに溢れているのだろう。
考え事をしていると時間が早く通り過ぎてしまうものだ。
お陰でのんびり屋の担任、シュウを待つのは長く感じられなかったが、周りの幼馴染み達が頭に花を積み上げて遊んでいた事に気付けなかった。
集中すると他のものに注意がいかなくなるという特徴、性格を良く知ったから出来る悪戯だ。
それを見て
「ユラの頭ファンシーになってるぞ」
と涙を流しながら大笑いしたシュウがうざったかった。
今度同じ悪戯を仕掛けてやる、そう心に誓った。
だが、今それは重要ではない。
なぜなら、新しい生徒なる存在がやって来るらしいからだ。
ユーフォメトリーに学校はたったの一つしかないので、他国からやって来たということなのだろうか。
まさかとは思うが今まで学校に来させて貰えなかった子が国にいたのか。
妙な興奮が押し寄せて顔が強ばる。
シュウを除いて皆も同じような表情をしていた。
相手が存在を認知するはずがないエルフまでも。
「じゃあ新しい生徒呼ぶからなー」
ガラガラと開かれたドアの音が煩く聴こえる程に空気が張り詰める。
靴の弾む音の方から出てきたのは艶やかな黒髪の少女。
よく見ると髪の襟が蒼い。
教室上手の真ん中で音がピタリと止まる。
｢はじめまして、クミーリア・テレスです｣
赤く染めた少女は、顔を下に向けて目を泳がせている。
おそらく彼女も、僕らも経験したことのない状況に困惑と緊張の色が抜ける様子がない。
何しろ僕らはこの歳で、赤ん坊以外の人を初めて見る事が初めてなのだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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霜月かんな(神無月)(プロフ) - all-Aさん» 返信遅くなってすみません！ ありがとうございます！ 頑張ります(´；ω；｀) (2018年2月15日 23時) (
レス) id: 38bb53e514 (このIDを非表示/違反報告)
all-A(プロフ) - 本当に素敵な小説でした。これからも頑張ってください。 (2018年1月14日 0時) (レス) id: 29c7f7f8dc (このIDを非表示/違反報告)
霜月かんな(プロフ) - クインテットさん» コメントありがとうございます｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡ お褒めいただき光栄です｡ﾟ(ﾟ^ω^ﾟ)ﾟ｡ (2018年1月9日 19時) (レス) id: 38bb53e514 (このIDを非表示/違反報告)
クインテット(プロフ) - 次々と次話を読みたくなるような情景描写が素敵です！ (2018年1月9日 16時) (レス) id: e2968c1111 (このIDを非表示/違反報告)
霜月かんな(プロフ) - マリーさん» ありがとうございます!!!!! ツイッターやってたらユラくんのアカウントあるので是非！(ちゃっかり宣伝すまそです) (2018年1月7日 21時) (レス) id: 38bb53e514 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霜月かんな x他1人 | 作成日時：2017年7月14日 11時
