APTX4869 ５【名探偵コナン】

第190話 ページ13

「なんやあのオッチャンえらいあんたのこと気に入っとったな」

「大丈夫かー？来栖」

バイクを停めているところへ戻りながら尋ねられる。

「何が？」

「あいつやけにお前に構ってたじゃん」

「そ？いとこも死んで、親戚の子も行方不明になって寂しかったんじゃん？」

「そんなので済まされねぇだろ！」

「まーまーそんな怒んなって、もう過ぎたことだし大したことされてないし」

たしかに橋本慎二は自分の横に私に座るように指示してきたりしきりにチラ見してきたりはしていたが言うてお触りはなかったので大丈夫だ。まぁ触られようものなら手首を捻り上げていたが。

「でも親戚の子ってねぇ、あれ嘘ついてるだけで実は噂の春日美湖との子なんじゃない？」

「だとしても証拠がねぇ」

「これって本当に事件？」

「……………」

黙りこくる工藤に服部くんが助け舟を出す。

「ほんなら俺らはその春日美湖と橋本慎二との間に子供がほんまにおったんか調べて、ほんでほんまにおったら今安全なんかだけ調べればええんとちゃうか？」

「確かに。でもどうやって二人の間に子供がいたかどうか調べる？さらに遡って二人の親とか？」

「いや、もう一度大学に戻って昨日噂についてこぼしていた男や春日美湖と親密だった人間を当たる。子供を育てるのって大変だから隠そうたって無理があるしな」

「わかった。じゃ私橋本慎二に直接探り入れてみる」

「「はぁ！？」」

「あんた何言うてんねん」

「だってあの人私のこと気に入ってるっぽいし。昼間だから大丈夫だろうし、なんかあっても、ね？」

目を細めて工藤を向けば、ちょっと考え込んだ工藤は小さく頷く。

「せやかて「大丈夫」…」

自信満々に笑って歩き始める。

「本当のこと知りたいならやっぱ当人に聞いた方が話は早いし教えてくれなかったらすぐそっち戻って春日美湖と親しい人探すの手伝うから。じゃっ」

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