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「進路、進路ねぇ」
進路表にコツコツとシャーペンの先を打ち付ける。
「決まってないのか?」
ふと、懐かしい声が頭上からして見上げれば、降谷が何やら教科書の束を持ってそこにいた。
「あぁうん、まぁね、やりたいこともないし」
私が答えると降谷は少し黙り込んで私に自分の進路表を差し出した。
「え、?」
「同じとこ」
「私がここ、受けるの?」
降谷は顔を横に向けて答える。
「決まってないならいいだろ、俺は永江と同じ高校に行けたら嬉しい」
なんて事をこの男は言うのだろうと赤くなる。降谷の耳も心なしか赤い。
「わかった、か、書く、書くだけだから」
私は状態を起こして表の第一志望校の欄に超がつくほどの進学校を書いた。
「ん、それでよし」
降谷の嬉しそうな笑顔が目に痛い。
まぁそんなに喜んでくれるんなら出来る限りを尽くして頑張りますかと受験勉強に励んだ。
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Lailah(プロフ) - めちゃくちゃ良かったです。テーマの作品2つにも納得が行きました。その後の話も見てみたかったですがこれはこれで良かったです。良き作品を見せてくれてありがとうございます。 (2021年7月5日 12時) (レス) id: 59f1e2127c (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - とても素敵な作品で、泣いてしまいました(笑)続きを作ってくださるのなら、楽しみにしています! (2021年5月6日 19時) (レス) id: 2fea210edb (このIDを非表示/違反報告)
澪華 - ↓ごめんなさい誤字です。正しくは「楽しく読ませていただきました。」です。 (2020年11月23日 5時) (レス) id: e31bd2e13b (このIDを非表示/違反報告)
澪華 - とても素敵な作品で、楽しく読ませてました。これから二人はどうなるのか、続き楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年11月23日 5時) (レス) id: e31bd2e13b (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - とても素敵なお話でした。読むのが止まらずあっという間に読み終わってしまいました。 続きが読めるのを楽しみにしてます!! (2020年11月5日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪路 | 作成日時:2020年10月18日 0時