幽霊彼女と怪異と。2 【地縛少年花子くん】 (ページ29)

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花「えっ、ドーナツくれんの！？まじで！？」

寧「そんなに嬉しい、？」

やった～！とドーナツの入った袋を手に
くるくるとはしゃぐ花子くん。

ほんとうに、ドーナツが好きなんだね…笑

寧「あ、Aちゃんにも、…はい！」

貴『え、私にも…？』

もう1つドーナツの入った袋を
Aちゃんの前に差し出す。

…今思えば、Aちゃんはチョコレートが
好きだって言ってたよね。

最初は戸惑った顔をしたAちゃんだけど
すぐにいつもの素敵な笑顔で

貴『ありがとう…！』

大事そうにドーナツの袋を抱える様子に、
思わず私も頬が緩んだ。

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寧「よかった、喜んでもらえて」

花「うん、それに、今日はヤシロも
フツーだしネ」

寧「普通？」

貴『 …最近、様子が変だったから、
心配したんだよ？』

寧「あ…、えっと、それは…」

どうしよう…

いや、

ここはもう正直にハッキリ言って、
スッキリしちゃおうか…

くるっと二人の方に向き直って、

視線を合わせる。

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寧「花子くん達は、幽霊でもう死んじゃってて
…他にも色々、普通の人とは違ってる。

そういうの…今更だけど私なりにちゃんと
考えてみて思ったの。

二人はよくわからないし、花子くんに
限っては、正直ちょっと面倒くさいなって」

花「 …えぇ、、」

寧「でもね、いいんだ。私がどうしたいか
決めるから。

…私は二人の事好きだから！
だからこれからも一緒にいる！！」

貴/花『 …… 』

寧「変な態度とってごめんね、
お詫びにって訳じゃないけど、一緒に食べよ！」

気恥ずかしくなってきたから、横にある
ドーナツの袋を手に取り、リボンを解く。

貴『 …ホントに、いいの？』

寧「え、？」

袋から中身を取り出そうとした手に、
Aちゃんの手が添えられ、ぎゅっと
握られた。

二人とも、目を伏せて下を向いている。

花「だって、本当はヤシロの事…」

.

ｶﾞｻｶﾞｻｯ

ﾊﾞｯ！！

寧「きゃっ！」