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と、いうかだ。
なんでフラッシュバックした記憶の土方とあんなに顔が近いのかがそもそも意味不明なのである。
「(まさか、酔ってる隙を狙いやがったな!?)」
それに違いない、私が酔ってる隙に日頃の恨みでも晴らそうと狙っていたんだ。
いや、でも確か「待て」って言って…
「ま…まさか…私が何かやらかしたんじゃ…」
いや、でもどちらにせよあんな状態になった事自体おかしい。土方が悪い、土方が悪い土方が…!!
__その後、会議が終わるまで暫くその場で赤くなった顔を抑えている私だった。
*
土方side
「…あァ、頼んだ。それで、例の件だが____」
会議が終わり、廊下で部下に仕事を頼もうと話していた時だった。
突如背後から感じた尋常じゃない程の殺気。
反射的に身体を避ければその瞬間に部下の目の前で真剣が床に突き刺さる。
こんな朝から俺の命を狙うのは
総悟か、もしくは_____
「おい…こりゃどういう了見だ、A」
Aだ。
「コラ!避けたら危ないでしょうが!」
「避けなかったら死んでんだろうが!!」
総悟の様に斬り掛かって来たかと思えばどうやら俺に向かって刀を投げてきたようだった。
目の前に真剣が飛んできた隊士は腰を抜かしている。
「(総悟のバズーカと対して変わんねェぞ…)」
総悟1人でさえ命懸けだって言うのに
これからの生活を想像して冷や汗をかく始末だ。
「”喧嘩は会議が終わってから”って近藤さんに言われたでしょ」
余裕ぶった顔で歩み寄ってきたAは床に刺さった刀を抜くとそのまま刀を俺に向けた。
「…仕事だっつってんだろ、二日酔いの遊びに付き合うほど暇じゃねェ」
この後も市中見廻り、始末書だって数え切れないくらい残っている。それに深夜に寝たせいか寝不足極まりない。
そう思いAに背を向けその場を後にしようとした時、首のスカーフを力強く捕まれた。
「何、もしかして怖がってる?」
「俺がそんな挑発に乗ると思ったら大間違いだ馬鹿が。離せ」
「なんですか、鬼の副長とかいう名前は飾りですか。真選組の勘定如きに喧嘩売られて逃げるんですか。」
「……」
__ここで長髪に乗ればAの思うツボだ。耐えろ俺…
スカーフを掴んだままじりじりと詰め寄ってきては嘲笑うような顔で罵ってくるAの言葉に目を瞑った。
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阿呆代表の神(プロフ) - なんやねんこの凄い作品は。有料でも良いくらい素晴らしい作品。 (2021年3月9日 21時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです( ; ; )更新頑張ってくださいーー! (2021年2月1日 1時) (レス) id: e52e19fe2f (このIDを非表示/違反報告)
れんか - めっちゃ面白い(笑)更新頑張ってください! (2021年1月29日 11時) (レス) id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちーずなん | 作成日時:2021年1月28日 23時