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「…もういいわよ、アホらしくなってきた」
暫く悪態ついていたAだったが、呆れ顔でスカーフを離したは手をヒラヒラと降ってそう言った。
「(確か前にも似たような事があったな…)」
そのまま不服そうにどこかへ行ってしまったAに新人の隊士は終始口を開けているのだった。
そんな隊士にまた一つため息をつき手を差し伸べた。
「悪かったな、立てるか」
「じ、自分なら大丈夫です……あ、あの…」
「何だ?」
「副長とAさんはいつからのご関係で…?」
「どういう事だ」
「お互いすごく信頼してる様に見えて…長いお付き合いなのかなって」
信頼してる奴に刀を投げるか、とツッコミそうになったが俺が避けるのを分かってるからこそ投げてきたんだろうと考えればあながち隊士の言っていることも間違ってない。
「いつから、か…」
いつからの付き合いか、と言われるとどう答えればいいのか分からなかった。
「まぁ、上京してくる前_____
つーか、お前んな事よりさっさと仕事に戻りやがれ」
つい昔話を始めようとした所で我に返った。
隊士ははい、と返事をしてさっさと仕事に戻っていったがその後も頭の中はAと出会った時の事ばかりだった。
*
NOside
土方が近藤に拾われて武州の道場に通い始めてから数ヶ月した頃、いつものように土方が道場に入った時、
「…あれ」
振っていた竹刀を止めて、土方を見るなり冷静な目付きでそう言った女。数ヶ月間、1度も顔を合わせたことの無い女だった。
「誰だおま____」
「っあはは、あんたバラガキって呼ばれてるガキんちょでしょ!こんな所に道場破りきたの?」
「……は?」
その状況に困惑し暫く立ち尽くしているとあとから近藤がやって来てAを見て目を点にした。
「あ!A!」
「こ、近藤さん…」
すると近藤はAにげんこつを食らわせる。
「あだっ」
「もう!お前は何日休んでるの!後から
「たったの4ヶ月と2日だけじゃない!」
「来てない日にち覚えれるなら道場に来る日覚えて!」
親子のように言い争う近藤と女。
「…近藤さん、そいつは?」
「あぁ、まだ会ってなかったか。」
「え…?いや、近藤さん。こいつバラガキとか言われてる喧嘩屋でしょ?」
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阿呆代表の神(プロフ) - なんやねんこの凄い作品は。有料でも良いくらい素晴らしい作品。 (2021年3月9日 21時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです( ; ; )更新頑張ってくださいーー! (2021年2月1日 1時) (レス) id: e52e19fe2f (このIDを非表示/違反報告)
れんか - めっちゃ面白い(笑)更新頑張ってください! (2021年1月29日 11時) (レス) id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちーずなん | 作成日時:2021年1月28日 23時