髪 ページ11
カフェの1番奥、誰も来ない席。
そこが僕らの特等席。
毎度のように2人揃って座った瞬間にふーって息を吐いて、あんにょん、って笑う。
その空気感が心地よくて、ほらまた、君の笑顔を見た瞬間に体が軽くなる。
期待とプレッシャーに押しつぶされそうになっていたとか、そんなことはもう忘れちゃっていて、今はただ、この雰囲気に染まっていたい。
「ソクジナ、ちょっとかっこよくなったね？」
「ヤー、もともとだろ。僕はワールドワイドハンサムなんだから」
「それ、検索したらすぐにソクジナが出てくるから笑っちゃった」
「どうして笑うのさ！その通りじゃん！」
ねぇ、またちょっと痩せた？って、
目の下にクマできてるよ、寝れないの？って、
聞こうと思ったけど聞けなくて、この心地いい空気を壊したくなくて。
いつもみたいに笑うAを見てたら、うん、この人は弱くない、なんて1人で納得する。
.
まだ夜も始まったばかりなのに突然眠い、なんて僕の横で寝始めたAの髪をそっと掬ってみた。
高校の頃はよく居眠りしてたAの髪で遊んだりしてたっけ。
なんどもブリーチして傷んだ僕の髪とは違って、さらさらとこぼれ落ちるAの柔らかい髪の感覚がとても懐かしくて、何度も何度も掬う。
こんだけ触ってたら起きるかな、って思ったのにAはなかなか起きなくて、仕方なく1人でお酒を飲む。
ちぇ、せっかく会えたのに意味ないじゃん。
でもただ隣の温かさを感じるだけで安心する、君は一体何者なんだろう。
7年越しの問いがまた顔を上げた。
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はるこむぎ(プロフ) - たぬきさん» ありがとうございます！そんなふうに言っていただけると書いてよかったと思えます…！追加のお話は今編集しているので、公開までお待ちください！ (2019年6月27日 9時) (
レス) id: 622422461c (このIDを非表示/違反報告)
たぬき - 書いてほしいです！！番外編？的な裏話！もう、涙腺が崩壊してやばいです！！ (2019年6月25日 23時) (レス) id: 2104043d5d (このIDを非表示/違反報告)
はるこむぎ(プロフ) - とまとさん» コメントありがとうございます！94lineも読んでいただいて…！本当に嬉しいです！ジンくんの歌、私もとても感動したので、この感動を上手く伝えられるよう頑張ります！これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2019年6月5日 19時) (レス) id: 622422461c (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - はじめまして！94lineのお話も楽しく読ませていただいています！私もジンくんの歌を聴いて感動したので、このお話がとても楽しみです！更新待ってます！ (2019年6月5日 18時) (レス) id: 8d6066aa74 (このIDを非表示/違反報告)
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