_今 夜_ _JIN_

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寝ようとすると息が出来なくなる。



そんな日々がもうかれこれ1週間続こうとしている。



昼間、うとうとと微睡んでは起き、微睡んでは起き、そのほんの少しの睡眠時間で体が満足する訳もなく、気がつくと目の下には大きなクマが出来ていたりなんてして。



あぁ、今日はソクジナと会う約束してるのに。



せっかくだからきれいにして会いたかったな、なんて思ってたら看護師さんが見違えるほどのメイクを施してくれた。



「夜勤明け用のメイクです！」



「あれ、私そんな顔してるの」




とりあえずその技術には感謝。



そして向かうのはいつものカフェ、１番奥の、誰も来ない席。



顔を見た瞬間力が抜けた。



話してると、病院での苦しさが嘘のように心地よくなる。



「カムバ楽しみにしてるね」



「まぁ任せといて」



「この前のインタビューでホソクくんがダンスの難易度上がってるって話してたけど」



「…練習してるから、大丈夫」



「うん、知ってる。心配しないで、ソクジナは大丈夫だから。」




いつもみたいに話していると、心地いい空気感からかものすごい眠気が襲ってきて、もう耐えられないとソクジナに体をあずける。



眠ろうとするといつも襲ってくる息苦しさは不思議と今日は訪れない。



優しく髪に触れる感触が心地よくて、ゆっくり深呼吸を繰り返す。



懐かしくて。



寂しくて。



こんなに遠い人になってしまうなんて、手が届かなくなってしまうかもしれないなんて。


そんなのいやだと思っていても、私はわかってる。



まだ止まる人じゃない。まだ止まる人たちじゃない。



ひたむきで、でも上を見ている。



あなたにはまだ、輝く未来が待っている。

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