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NM
珍しく、……本当にに珍しく起こされる前に起きてきたテヒョンが、ずっと半泣きでキョロキョロしてると思えばたち上がってウロウロしてまた座る、を何度も繰り返している。
「…おはよう」
「ナムジュニヒョン…」
目が合ったと思えばキッチンから俺のところに全力疾走でやってきた。
俺にはできない芸当だ。よく何も壊さないな。さすがだよテヒョン。
テヒョンの手にはメモが握られてて、ばん、と叩きつけるように渡されたそれを広げてみたら"바다"の文字。
ええ、A!?
-------
日本へ帰ってきます
僕は大丈夫だから探さないでね
ご飯は冷蔵庫に入ってます
それじゃあ。
바다
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いやいやいや、
訳が分からなくてテヒョンに向き直ると何故か目にいっぱいの涙を溜めているテヒョン。
「うわ、テヒョナ」
「ビョン゛〜〜！！Aヒョン僕のことぎらいになっぢゃっだのかなぁー！やだぁーー！！」
「あああテヒョンー！大丈夫だって！」
泣き始めてしまったテヒョンにどうしたらいいか分からなくて慌ててたらばん、と机の上のホソク愛用のペンを壊してしまった。
ごめんホバ。
でもその音でメンバー達は起き始めて、眠そうに目を擦りながらAの残したメモを見てはスマホを手に取る、を繰り返している。
詳しいことは何も書いてない、隙間だらけのメモに、ヒョン帰ってくるかな。っていう声が聞こえてゾッとする。
…帰って来ないはずないだろ。
口に出してそう言えないのは、あいつが日本で生まれたからなのか。
母国語じゃない言語ではなし、知らない国で生活するのはきっと想像出来ないくらいつらいこともあるんだろう。
でも帰ってこないなんて…
そんなことないよな？
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