既視感ある隊士。 ページ36
｢夜分遅くに失礼します｣
家主｢えっと，確か柱候補様…？｣
｢雨で増水して，先の川を渡れんのです，
雨が落ち着く迄
屋根を貸して頂きたいのですが…。｣
家主｢勿論構いませんが…
若い丙の隊士様がいらっしゃってまして…
小さな屋敷ですので部屋もなく…｣
｢相部屋で構いません。｣
家主｢は，はぁ其れが，___｣
如何やら先客が居たらしい。
負傷している事など色々お聞きした。
家主｢お召し物は，此方に用意して置きます…｣
｢ありがとうございます。｣
随分衣服が汚れていた事もあり，
湯を勧められ
身体を温めつつ身を清めた。
にしても，何だろうか此違和感は…。
鴉(継語)｢如何ﾅｻﾚﾀｶ？｣
｢何でもない，お前もおいで洗ってあげる…｣
鴉(継語)｢ﾅ！ﾖ，良ｲﾉｶ!!｣
｢うん，何時も苦労を掛けてる御礼…｣
鴉(継語)｢ｱ，ｱﾈｼﾞｬァァァ!!｣
次いでに，
遮那も綺麗にして良く乾かす様に拭き
私も髪を乾かし乍に着替え部屋に向った。
｢失礼します。｣
其処には，風柱さんと似た？…雰囲気が別人。
否，同じ色。
黒髪でしおらしい印象の隊士だけど。
片腕に
鎹鴉を撫でる歳は…
義勇さまと同じくらい？の…。
不死川｢冨岡の___｣
｢何処かでお会いしましたか？｣
不死川｢ﾊﾞｯ)っいえ，お初にお目に掛かります｣
｢そうですか…。｣
不死川｢其れでは…)ｽﾀｽﾀ｣
私が部屋に入るなり出て行こうとするので，
怪我していない方の手首を掴んだ。
｢何処へ行くのですか？｣
不死川｢恐れ多くも柱候補様…
…増しては女性と同じ部屋など…
布団部屋か物置にでも移ります。｣
｢その必要はありませんよ｣
不死川｢ｸﾞﾇ…)ですが…｣
｢後から来たのは私ですしお構いなく。
休むのも鍛錬の内。よく頑張っていますね。｣
不死川｢…はい｣
先客の隊士さんが折れて，寝台に戻り，
私は近くの机を借りて報告書を作成を始めた。
｢…稀血の事は屋敷の主人から聞いてます。
稀血の隊士が，
私や風柱さんの他に居るとは初耳です。
…義勇さまが，あ…水柱さまです。｣
不死川｢……存じ上げて居ります。｣
｢目標にするなら，
風柱さんの様な剣士を目指せと
良く仰って居るのです。
俺と違って立派な男だからと…｣
不死川｢其れは…｣
｢すいません，
少し書類に集中するのでお静かに)ｽﾝ｣
不死川｢ｲﾗｯ)アッハイ｣
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作者名：あいぞめ | 作成日時：2019年12月19日 23時
