_ 真夜中の泥棒退治 _ ページ20
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「あの...っ、炭治郎さん、Aさん!新しい手拭いとお菓子をどうぞっ」
「わぁっ!うれしい!ありがとうっ」
「ありがとう!優しいなぁ」
にこりと優しく微笑むAと炭治郎に三人の顔にもぱぁっと笑顔が咲く。
「あの...お二人が話していた全集中の呼吸のお話ですが...すでに柱の皆さんやカナヲさんそしてAさんは四六時十、寝ている間もずっとやっておられますっ」
「それが出来るのと出来ないのとでは天地ほど差が出るそうです!」
「炭治郎さん!そしてAさんも、頑張ってください!応援してますっ」
カナヲや柱の皆様も……。
そんな凄いものとは知らず、自分に早いうちから叩き込んでおいてくれた夜蝶への感謝が募る。
「…炭治郎。私も頑張るから、負けずに頑張ろうね。」
「…そうだな。」
3人から貰ったお菓子を握りしめ愛おしそうにそれを見つめるAに、炭治郎は優しい眼差しを向けた。
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真夜中。
トイレへと用を足しに来たAはゆっくりと、部屋に続く長い廊下を歩いていた。
この時間の蝶屋敷は昼間とは真反対に本当に静かだ。大袈裟にいえば、耳を澄ませば善逸のうるさい寝言が聞こえてくるぐらいかな?(((
「…わぁ綺麗……、」
廊下の窓から見えた夜空満点の星を見上げる。
…炭治郎と月を見た日は、そんなに星は見えなかったのになぁ。
ちょっと外に出て見ようかな、
そう思い戸に手をかけた時。
____ガタッ、
「……ッ!?」
廊下の曲がり角から音が鳴った。
誰……?もしかして……!!
「(…泥棒?)」
こりゃ一大事だ。
今の私は刀も持っていないし格好も蝶屋敷で用意された寝巻き。
完全に戦える状態ではないが、近くにほうきがあったためそれを握りしめる。
ゆっくり、1歩ずつ音のなった方へと歩みを進める。
フゥ…と息を吐き出し、ほうきをかかげダッと駆け出す。
「とりゃぁぁあ!!!!」
「うわぁぁあ!!!!?」
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あいうえお - 桜の呼吸の一覧みたいなのが見たいです (2022年1月14日 18時) (レス) id: bf06b9f615 (このIDを非表示/違反報告)
モカ - いつも楽しく見てます更新楽しみにしてます (2021年9月2日 22時) (レス) id: 11955b7dab (このIDを非表示/違反報告)
白狐 - とても面白かったです! お話の続きが気になります!! これからもがんばってくださいね! (2021年8月16日 13時) (レス) id: 36ba1a22c5 (このIDを非表示/違反報告)
モカ - 面白かったです応援してます (2021年7月1日 21時) (レス) id: 33ff4b176d (このIDを非表示/違反報告)
華 - 華鈴様!私、初めて作品をかきたいのですが、こちらの作品を参考にかいてもよろしいでしょうか…?無理なら無理で大丈夫です!これからも応援しております! (2021年5月31日 17時) (レス) id: 13e4837824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華鈴 | 作成日時:2020年10月11日 16時