オレとオマエ、睨み合い中。【青】 (ページ18)

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初めて過ごす日常ページ18

『なんか、懐かしい仲間に再開しちゃって。』

深「仲間？」

『うん、ほら…翔太とか、阿部ちゃんとかさっくんとか』

深「あー、お前ら仲良かったもんな。たまに俺も一緒に遊んでたけど」

柔らかい笑い声が聞こえてきて、自然と私の頬も緩む。

あぁ、やっぱり私、この人がいないと＿＿＿＿

深「もしかして俺、なんか邪魔した？」

『えっ、なんで？』

深「いや、仲間に会ったってことは飲んできたのかなーって」

『あー…うん、今帰り道。』

深「一人？」

『ううん。あのね、翔太が経営してるカフェの三階に住むことになったの。だから翔太もいる』

深「えっ、まじか！すげぇ偶然じゃん！んー、じゃあ俺もそろそろ切るわ」

『分かった。また明日』

そう言って今日も電話を終えた。

渡「…ふっか？」

『あー…うん、そう。』

渡「ほんとに今でも仲良いんだな」

『まぁ、ね』

複雑そうな顔を向ける翔太に、何だかこっちまで気まずくなってしまう。

それからはほぼ無言で、ただ夜道に二人の足音だけが響く。

渡「ほら、鍵」

スノーフォレストに着くと、さっきまで手に入れることが出来なかった鍵を私に預けた。

『ありがと』

渡「俺はお前の一個下に住んでるから、困ったことあったら聞いて。」

わざわざ三階まで着いてきた翔太に重ねてお礼を言い、鍵を開けようとした直後、彼は思い出したようにまた話しかけた。

渡「あ、そうだ。出勤日いつから？」

『え…っと、今週はまだだったと思うけど。』

そう告げると、口端をにやりと歪ませる。

……嫌な予感がするぞ。

･･･

結局あの後布団に入ったのは、午前二時ぐらい。

せっかくの休日、たっぷり睡眠をとろう考えていた私だったが、六時半に叩き起されてる。

業務用グラインダーがコーヒー豆を粉砕する、盛大な騒音によって。

渡「俺だって、好きで起きてるわけじゃねぇんだよ…でもばあちゃんのやってたこと、変えらんないだろ…」

まだ半分しか起きてない目で、翔太がぼそぼそと言った。

一階の喫茶店スノーフォレストは午前七時開店である。

渡「それに、実際この時間、集客力すげえいいんだよ…」

『……だろうね』

私もまた、重い瞼でそう返す。

昨晩、翔太に「明日から早速、お前はバイトリーダーだ！」とかいう意味の分からない頼みを承諾してしまった自分を恨みながら。

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