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#132 ページ15

K.Iサイド

Aは活躍の場を広げ小さな役だけどドラマ出演が決まったみたい。


ツアー中とはいえ、俺らはAの父親。


オフなAの面倒を見るのは俺と知念。


俺らしかオフがいなかったってだけだけど。


A「パパ、これなんてよむー?」


侑李「これは、“ぜったい“だよ」


読めない漢字にルビを打って一生懸命覚えている。


おかげで言葉の覚えが早い。すでにひらがなは書けるみたい。


A「“ぜったいにはなさない。これはわたしの“…わたしの?」


侑李「“たからもの“だね」


A「“これはわたしのたからものだから“ねぇ、けいパパ。たからものってなに?」


ソファーにぐでっと座りながら床に座る二人を見ていた俺に急にふられた。


慧「え?宝物?そうだなぁ…大切なものって意味だよ」


A「たいせつなもの…パパ達のたいせつなものはなぁに?」


俺の大切なもの…。


知念の方を見ると目が合う。


侑李「それはひとつしかないかな」


慧「だね」


A「なになに!!!」


目を輝かせてきくAに近づいてひょいと高く抱き上げた。


慧「それはAだよ〜っ!!!」


A「A?」


侑李「僕達の宝物はA。」


その言葉に嬉しそうに笑う。


その笑顔をずっと守りたいって思うのは俺だけじゃないはず。


どんどん成長していくAに嬉しい気持ちの反面、少し寂しい気持ちもある。


A、あまり遠くへ行かないでねなんて。


何となく、Aが手の届かないところへ行ってしまうのではないかと不安に思う事がたまにある。


だけど、Aの笑顔を見ると何もかも忘れられる。


不思議な力があるのかもね、Aには。

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作者名:のあ | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2018年8月6日 23時

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