#167 R ページ4
D.Aサイド
Aがいるというキンプリにの楽屋に急ぐ。
それはさっき小杉さんからある話を聞いたからだ。
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涼介「A、キンプリのほうがいいのかな」
侑李「なわけ!…ない、じゃん」
Aとこんなにも会わなかったのは初めてのこと。
Aの年頃は甘えたいはず。だけ父親である俺らは近くにいない。
近くにいてくれる人になつくのは当たり前だろ。
小杉「Aちゃんのお父さんはあなたたちじゃないとだめですよ。
なんたってAちゃんが選んだんですから。」
宏太「え、Aが選んだ…?」
小杉「1年半前、僕がAちゃんと初めて会った時、第一印象は笑わない子でした」
そんなわけない。俺らと初めて会ったときはずっと笑顔だったんだから。
小杉「Aちゃんは社長に預けられた時から笑っていなかったそうです。
でも…あなたたちのライブDVDを見せたとたんに笑ったらしいです」
JUMP「え…?」
初耳だ。Aが笑わない子だったのも、俺らを見て笑顔になるのも。
小杉「それで決めたらしいです。Aちゃんを任せるのはあなたたちに。」
数あるグループの中からなぜ俺らが、そういう疑問がなかったわけじゃなかった。
だけど、社長の気まぐれだろうと何も気にしてこなかった。
Aが選んだ…そう聞くとなぜか視界がぼやけた。
小杉「最近Aちゃん作り笑顔が上手ななってるんです…
今にも壊れそうで…今すぐAちゃんのところに行ってあげてください。
Aちゃんが壊れてしまう前に」
Aちゃんを笑顔にできるのはあなたたちです、そういった小杉さんにお礼を言って走り出した。
小杉「…社長、立ち聞きは趣味が悪いですよ」
社長「気づいていたのかい」
小杉「彼らに言わなくていいんですか、例のこと」
社長「…」
小杉「言いにくいのはわかりますが、そろそろ言わなくては。」
社長「…ああ」
俺らが去った後こんな会話があったことは知らない。
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