ヤンキーの彼でも大好きなんです

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山「知念！！！知念！！！｣




喧嘩をよくするからか揺すってはいけないと思い、頬を叩いた。




A「っ！知念君……階段から落ちたの……？｣




光「知念がそんなドジしないと思う……｣




山「とりあえず119しろ！！｣




岡「分かった！｣




高「ﾁｯ……んで、知念がこんな事に……｣




伊野尾君が言った通り、知念君の周りには血がいっぱいで……知念君は眠ったような顔をしてるけれど意識が無い。




男子「なんだよこれ……｣




女子「えっ……仲間割れとか……？｣




女子「違うんじゃない……？心配してるし……｣




男子「で、でもKINGnineが一人かけたってあんま支障ねぇし……逆に俺らは都合いいじゃん。こんな後輩にこの学校任せんのは癪だし……このままいなくなってくれればいいんだけど……居ない方が得だし……｣




ﾌﾟﾂﾝ……




沢山集まる野次馬の中の一人の男子に涼介がキレるのを制して私がキレてしまった。




A「……何も知らないくせに。一人かけたって支障がない……？あるに決まってんでしょ。KINGnineは9人なのよ。
８人になったらKINGnineは成立しない。
都合がいい？こんな姿の後輩見てよく言えたわね。アンタ人をいたわる気持ちも何も無いわけ？痛いだろうなとか、少しでもいいから心配はしてあげられないの？
こんな後輩？何一つ知ろうとせずに先輩ヅラしてる様な先輩にこそ学校をどうのこうの言う資格はないわ。｣




……こういう時だけ発揮されるお母さんの血。




周りが唖然として私を見ているけれど、そんな事はどうでもいい。




KINGnineは私にとって大切な人たち。涼介だけじゃ無い。




私の周りには消えていい人なんかいないの。




大切な人たちの存在を否定するような人は私が許さない。




A「っつ……｣




山「A……ありがとう。……おいテメェら！！！うちのグループの事もこいつの事も余計なことガタガタ抜かすんじゃねぇ！！！｣




……友達や周りの人を大切に思える優しい涼介が大好きだって、再確認した。

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