2杯 ページ5
先程風丸がヘタを取ってくれたいちごをもう一度洗い、等間隔に綺麗に並べていく。
「余りそう、かな？周りにもつける？」
「あー、そうだな。とりあえず上を終わらせてから考えよう。」
スーパーで売っていたいちごは、大きくはないものの形も揃っていて、旬であるため味がとてもイイ。
「ねえ、1個つまんでいい?」
「つまむ用に残してるのがあるから、それで我慢しろ」
「えっ?!残してくれてるの!?」
いちごを乗せ終わった為、ケーキから離れ周りを探すと、小皿に1個だけ乗っているいちごを見つけた。
「あれ、これ花ついてるよ!」
そこにはスーパーなどでたまに見つける、花がついたままのいちごがあった。
「あぁ、ヘタとってたらまぎれてて。とるの可哀想でさ。」
そう答えながらケーキをリビングへ運んでいく風丸。
時間的に円堂も帰ってきそうだ。間に合ってよかった。
少しすると、エプロンを脱ぎながら風丸が帰ってくる。
「おつかれ!間に合ってよかったよ。」
「本当だね!指示ありがとう!流石だね」
「いやいや。初挑戦だったから、緊張したけど、見た目は悪くないからよかった。」
苦笑いをする彼だが、これで不格好だというなら全お菓子作り好きに殴られそうな程の出来だ。
「風丸って本当、良い旦那さんになりそう。」
「お前はさっきからなにを…」
「エプロン姿だって似合うし、気も利くし、容量もいいし、イケメンだし…」
「A…?」
「いちごの花言葉って、幸せな家庭って知ってる?」
そう言って顔を上げると、口にいちごを1つ入れられる
「んっ?!」
驚いて風丸の顔を見ると、いちごよりも赤い顔を片手で隠していた。
「頼むから、それ以上はやめてくれ…」
咄嗟のことに驚きつつも、口の中のいちごを食べようとすると、
「Aも、その…。良い奥さんになると思う…」
と、どのいちごよりも赤い顔で言われ、私まで顔を赤くしてしまう。
返す言葉も見当たらず、もぐもぐといちごを食べると、とても甘いが どこか酸っぱい味がした。
「ただいまー！あれ？風丸にA!なんでウチに?それに顔真っ赤だぞ!」
「お、おかえり円堂!」
「手洗って着替えてきて!!リビングで待ってるから!」
「お?おう!わかった!!」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 31人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美紅(プロフ) - リクで松野空介君、猫が大好きで動物は可愛い、夢主の猫耳帽子。さくらんぼです！お願いします！ (2019年1月30日 22時) (
レス) id: 5e245d9090 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - 伊達 猫メガネさん» はい、男主は生まれた頃引き取られた嘘が嫌いクールなツンデレです。お願いします (2019年1月16日 19時) (レス) id: 5e245d9090 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - 伊達 猫メガネさん» ありがとうございます！次は八神玲名、男主は生まれた頃明神家に引き取られた嘘が嫌いクールなツンデレ雷門中に居る男主のリンゴが好きエイリア学園のジェネシスが倒した後、星二郎を庇ってヒロト君が倒れ話したウルビダと双子の姉弟だった お願いします！ (2019年1月16日 16時) (レス) id: 5e245d9090 (このIDを非表示/違反報告)
美紅(プロフ) - リクで風丸くん、苺が好き (2019年1月15日 22時) (レス) id: 5e245d9090 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：だてこ | 作成日時：2019年1月15日 18時
