53話 ページ4
＊＊＊ロー＊＊＊
”あ！兄さん!!あのね、サボくんと付き合えたんだ”
”そうか･･･良かったな･･･”
最初の方は凄く嬉しそうな声だった
電伝虫の顔も嬉しそうだった
”兄さん･･･今日さ、後輩の子達に
”サボくんに近づくな”って言われちゃった･･･”
”そんなこと気にするな･･･
そんな奴らに従う必要は無い･･･”
しばらく経つと、いつもより暗くなった声
電伝虫の顔は悲しそうに笑っていた
突然、Aからの連絡は来なくなった
理由は分からないが何となく気づいてる
俺はAに電伝虫をかけた
”･･･兄さん･･･”
”A、急に連絡が来なくなったから心配したぞ
何があった?･･･話せるか?”
”･･･ｽﾞﾋﾟｯ･･･に、さん･･･ﾋｸｯ･･･ぅ”ん･･･”
Aは泣きながら全部話した。
嫌がらせを受けていること、
サボ屋と話すだけでいじめられること、
自分は認めてもらえず、別の子が認められること、
”A、無理はするな･･･
いつでも電伝虫をかけていい･･･
･･･俺はお前の味方だ･･･”
”ﾋｸｯ･･･うん･･･ありがとう、ｽﾞﾋﾟｯ･･･兄さん”
最後には泣きながらではあるが嬉しそうに返事をした
電伝虫も泣きながら笑っていた
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ロ「(ﾊﾟﾁｯ)･･･A･･･」
懐かしい夢だ･･･
すっかり変わっちまった･･･
再開できたと思ったらあの姿･･･
ロ「死なせてたまるか･･･」
既に外は暗くなっていた
どんだけ寝てたんだ･･･
メ【起きたか･･･】
ロ【あぁ･･･Aの様子はどうだ】
メ【まだ目を覚まさない･･･原因はなんだ?】
ロ【ﾁｯ･･･栄養不足、臓器へのダメージ、
ほぼは体の中のことだ･･･手を出すのは難しい】
メ【そうか･･･】
ロ【とにかく、
まずは栄養を摂ることが一番だ･･･】
俺は部屋から出て医務室に向かった
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作者名：ripple | 作成日時：2020年1月20日 19時
