【最終章】-12 ページ30
私は、自分の気持ちを整理したくて、イソップさんに言った。
「す、少し待っていて下さい…！」
イソップさんは、わかりました。と言ってバルコニーの手すりに片手を掛けて星空を見上げた。
私も、イソップさんの隣で手すりに両手を掛けて考えた。
私は……イソップさんの事が………好き…………
気付いてしまった。自分の気持ちに。
もう、後戻りはできない。
けれど、男性が苦手な私に恋愛なんて、できるの…？
それに、イソップさんは生者が苦手なのに………そこで、はっと気付いた。
イソップさんは生者が苦手なのに、私に一生懸命、気持ちを伝えてくれたんだ……
それはつまり、自分の殻を破るという事。
彼は、どれだけ悩んだのだろう。
私には、その気持ちが痛いほどよく分かる気がした。
私も…この気持ちを受け入れなきゃ、前に進めない…っ…
ほかの人よりも厚い隔たりのある私たちだけれど…この先、どうなるかわからないけれど……私は、自分の気持ちを素直に伝えようと決めた。
「イソップさん。」
私は隣にいるイソップさんの方を向いて言った。
「私は、男性が苦手です…けれど、目を瞑るといつも思い浮かんでしまう人がいます。この気持ちが恋だって、やっと気付きました。」
イソップさんも、私の目を見て真剣な表情で聞いてくれる。
私は、顔が熱くなっているのを感じながら続けた。
「目を瞑ると思い浮かんでしまう人、それは……
イソップさん、あなたです…私も、イソップさん
が…好きです…！つ、付き合うってまだよく分から
ないのですが、私でよければ…よろしくお願いします…っ…」
イソップさんの灰銀色の瞳が見開かれて、マスクをしていても分かるくらいに頬を赤く染めながら言った。
「…っ…い、いいんですか…？！」
「はい…！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 89人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「第五人格」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あねも(プロフ) - イヴさん» イヴ様ありがとうございます^^* 涙腺崩壊...!! 学校へ行く前で良かったです！ (2020年7月27日 7時) (
レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
イヴ(プロフ) - 涙腺崩壊しましたよがちで...学校行く前に読み終えて良かった (2020年7月27日 7時) (レス) id: e486ddb9ac (このIDを非表示/違反報告)
あねも(プロフ) - まめ丸様、両ルート読んで下さりありがとうございます！！キュンキュンして頂けてとても嬉しいです〜〜っ！ありがとうございます(´∀`) (2019年9月21日 22時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
あねも(プロフ) - さきちょよ様、またまたありがとうございます！ギュンギュンッときめいちゃって下さい！笑 (2019年9月21日 22時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
*まめ丸*(プロフ) - 完結おめでとうございます!!占い師ルートも納棺師ルートもどちらも素敵で!!番外編もキュンキュンしちゃいました！もはやもう作者様のトリコになってしまいました!!また新作がでた時は秒で見に行きます!!大好きです(*´ω｀*) (2019年9月21日 22時) (レス) id: 7b0adad536 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あねも | 作成日時：2019年9月1日 16時
