【第二十六章】-18 ページ12
Aside
目覚めると、医務室だった。
「あ、A！目覚めたのね！大丈夫？痛い所はない？」
「エミリーさん、ありがとうございます。痛みは大丈夫です…！」
「お礼ならイライさんに言って頂戴、私は何もしていないわよ。」
どうやらここまで運んできてくれたのはイライさんみたいだ。
「…わかりました！あ、あの、イソップさんは…？」
「隣に寝てるわよ。」
横を見ると、イソップさんが小さな寝息をたてて眠っていた。
「彼の治療も終わったから、私は失礼するわね。」
そう言ってエミリーさんは、出ていった。
「ん、んん………」
「イソップさん…？」
私がイソップさんの顔を覗き込むと、彼はゆっくりと目を開いた。
「…っAさん…っ…すみません…僕…っ……」
きっとロッカーでの事を言っているのだろうと思った。
「だ、大丈夫ですよ…！それより、最後に何か言いかけていましたけれど…？」
思い出すと恥ずかしかったから、すぐに話を逸らしたつもりだった。
けれど、イソップさんは私の質問を聞いて顔を真っ赤にして、「あ、それは…っ…なんでもないです……！！」と言った。
それから、ベッドから立ち上がったイソップさんが何かに気付いたのか、ぐっと私に近付いてきて、私の首に指先で触れた。
そして、先ほどまでとは全く別の、少し怒ったような低い声色で言った。
「Aさん、この傷、誰にやられたんですか？」
「傷…？…え、あれ…どうしてこんな所に……」
私が鏡を見ると、自分の首の真ん中から外側に10センチほど、何か鋭い物で切ってから血が固まったような赤い線が残っていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 89人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「第五人格」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あねも(プロフ) - イヴさん» イヴ様ありがとうございます^^* 涙腺崩壊...!! 学校へ行く前で良かったです！ (2020年7月27日 7時) (
レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
イヴ(プロフ) - 涙腺崩壊しましたよがちで...学校行く前に読み終えて良かった (2020年7月27日 7時) (レス) id: e486ddb9ac (このIDを非表示/違反報告)
あねも(プロフ) - まめ丸様、両ルート読んで下さりありがとうございます！！キュンキュンして頂けてとても嬉しいです〜〜っ！ありがとうございます(´∀`) (2019年9月21日 22時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
あねも(プロフ) - さきちょよ様、またまたありがとうございます！ギュンギュンッときめいちゃって下さい！笑 (2019年9月21日 22時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
*まめ丸*(プロフ) - 完結おめでとうございます!!占い師ルートも納棺師ルートもどちらも素敵で!!番外編もキュンキュンしちゃいました！もはやもう作者様のトリコになってしまいました!!また新作がでた時は秒で見に行きます!!大好きです(*´ω｀*) (2019年9月21日 22時) (レス) id: 7b0adad536 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あねも | 作成日時：2019年9月1日 16時
