【第十八章】-3 ページ5
しょうがないから本を閉じようとした時に、隣にいる事を忘れかけていたイソップさんに、とても小さな声で申し訳なさそ〜うに名前を呼ばれた気がした。
「……?呼びましたか?」
私は普通に聞き返した。
すると、
「あ、はい、…えっと、その…こ、今度…!…っ」
「お、Aじゃねぇか〜!何読んでんだ〜?」
彼が何かを言い終わらないうちに、ナワーブさんとウィリアムさんが来た。
「あ、お二人ともこんにちは!これ、トレイシーにオススメしてもらったんですけど、何だか不思議な本で〜…」
私は、そのままナワーブさんとウィリアムさんとお喋りをした。
ひと段落ついてから、イソップさんのお話も聞かなきゃと思って見回したけれど、彼はもう、この部屋にはいなかった。
なんだったのかしら……
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イソップside
午前中のゲームが終わり、昼頃、僕は部屋にこもって化粧の練習でもしようと思い、廊下を歩いていたら、前からノートンさんが来た。
「イソップお疲れ〜。耳寄りな情報をお届けしよう。」
「…なんですか。僕、部屋にこもりたいんですけど…」
「彼女がね、朝から本を読みにサバイバー専用リビングに行ったんだ。」
「…!……本当ですか?じゃあちょっと僕、行ってきます…!」
僕は、踵を返してリビングへ向かった。
残されたノートンさんの言葉は、僕の耳には届かなかった。
「僕、彼女としか言ってないのになぁ…フフ、彼は誰の事だと思ったんだろうね。」
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あねも(プロフ) - ヒナさん» ヒナ様コメントありがとうございます!そしてお返事が遅れてしまい申し訳ないです(><) そのような感じを匂わせて書いております^^* (2020年1月8日 0時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 誰かがこの本書いてるんですかね?実際にあった3人のことを (2019年12月20日 23時) (レス) id: 29323fd56d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あねも | 作成日時:2019年8月10日 17時