The source of magic. (ページ22)

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「起きろ。」

いつの間にか私は壁を背に預けて、居眠りをして居たらしい。

目が覚めた私は、目の前の不機嫌面をするセブルスを確認するな否や、彼に抱き付いたのだった。

「離せ！」

もちろん凄い勢いで、体を引き剥がされたのは言うまでもない。

『セブルス、僕は良い子さんでしたか！！？

セブルスが守ってくれたから、僕は何の心配もせず、セブルスのお仕事が終わるのを、待つ事が出来たのですよ、にぱーっ⭐』

普通ならきっとお持ち帰りされそうな可愛さなのに……目の前のセブルスには、効果は今一つ。

「その耳障りな話し方を、今すぐやめろ……」

どうしたって、セブルスには梨花ちゃま的かわいさは伝わらない。

でも、私はめげない！

『みぃ……セブルス、僕のお腹はペコペコさんなのです。

セブルスのお腹は、ペコペコさんではないのですか？』

「黙れ……」

私はセブルスに向かって手を伸ばした。

『セブルス手を繋いで欲しいのです……』

彼に訴え掛けたが、ローブを翻したセブルスは歩き始める。

手は繋いではくれないけど、どうやら一緒には行ってくれるらしい。

私は口角を上げると、セブルスに付いて行く事にした。

セブルスに必死にくっついて、大広間に向かう。

途中早歩きの彼に置いてけぼりを喰らいそうになったが、ある程度の距離が離れると、彼は黙って私を待ってくれていて、私が追い付くと、歩き始めてくれた。

そんなさりげない優しさに胸が熱くなるが、まだ油断は出来ない。

『セブルス、僕はセブルスと一緒に座ってご飯を食べたいのです！

絶対の絶対なのです！！』

彼の長いローブにしがみ付き、必死に訴え掛けると、嫌々ながらに私を隣の席に座らせてくれた。

自分はどうやら身長が低いのかもしれない。

椅子にすわっても背が足りない私は、セブルスが出してくれたクッション呪文に助けられた。

三枚重ねで丁度良いとは……

梨花の体ってやっぱりちっちゃいんだね。

「余計なお世話よ！」

あまり突っ込むとかわいそうだだと思い、私はこれ以上身長の事を言うのはやめた。