10.これはデート?* ページ12
ベンチに座って少し待っていると、私の為にクレープ片手に歩いて来る息子が見えた。
それにしても、どうして学秀は会いに来ちゃったのかしら。
それにどうやって……
学秀「買ってきたよ。」
沢山の真っ赤な苺の上にはチョコレートソースがかけられ、苺の合間にはビスケットが二枚挟まっていた。
渡されたクレープを受け取り、挟まっていたビスケットを取ると、その先にはチョコレートとバニラのミックスアイスクリームが付いていた。
これは中々……
『はい、学秀。
食べるでしょ。』
息子は嬉しそうに微笑んで頷いた。
私は学秀の口元にビスケットを持って行く。
すると息子はビスケットを持っていた私の手首を掴んで自分の口に持って行くと、ビスケットを頬張った。
『が、学秀……///』
学秀「どうしたの母さん?
そんなに顔を赤くして。」
ビスケットを頬張った息子は、未だ掴んでいる私の手首は離さず、あろうことかその手の甲に口付けた。
軽く触れた唇の感触に、私は顔が熱くなるのを感じる。
『ちょ、ちょっと……///』
学秀「今は僕とデート中だよ。
僕だけを見て……」
息子は夫に似て器量が良い所為か、改めて顔を近づけられると直視できなくなる。
と言うか、何故私は息子に対して意識しているのだろうか。
いや、ちょっと待て近い……///
息子はどうしちゃったのかしら?
何か、学秀が少し会わぬ間に……こ、壊れた!?
いやいや、息子のペースに乗せられたら、終わりよ!
しっかりしなきゃ。
私はクレープを食べる事に専念した。
もちろんバックからガムシロップを出すとクレープに掛ける。
ああ、うまい!!
たっぷりの甘酸っぱい苺と、それを引き立てるチョコレートソース。
その下にはチョコレートバニラのミックスアイスクリームがはいっており、食べごたえは、抜群だった。
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翡翠(プロフ) - 更新大変だと思いますが身体に気をつけて頑張ってください (2020年4月17日 7時) (レス) id: 3260124100 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:壱 | 作成日時:2020年1月22日 19時