神の降臨【シャーロットside】 ページ10
「ちょっと、鳴海清隆!
Aはそっちじゃないわよ。」
「いいんだよ、こっちで。」
自信ありげに言う神を見れば、私は口を閉ざした。
神がそう言うのだから、間違いはない。
鳴海清隆という人柄は一先ず置いておいても、こういう時は頼りになる。
でもだからと言って、こいつを信用しているわけではないが。
私達が歩けばもちろん二人の男も付いて来る。
鳴海清隆が向かった先はマンホールだった。
「この下にAはいる。
シャーロット、これを。」
鳴海清隆から渡されたのは、地下の地図情報が記録された機械だった。
位置情報確認機能が内蔵されているおかげか、現在地が赤い光で点滅している。
私は地下に通じる穴の側面に設置されたハシゴを使い、下に降りた。
続けて沖矢昴と、安室、そして鳴海清隆という順に、私達は進んだ。
地下は薄暗く、すかさず鳴海清隆は懐中電灯で辺りを照らす。
「シャーロット、何かを感じるかい?」
「何となく……
こっちだと思う。」
Aはこっちにいる。
私の第六感がそう告げていた。
何となくという曖昧な感じではあるけれど。
同じ男の力を受け継ぐ子供だからこそ、何か言葉では言い表せない絆の様な繋がりを感じるのだ。
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作者名:壱 | 作成日時:2019年1月23日 21時