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私の意思 ページ46

「ベルモット、大丈夫だよ。

私は死なないから。

ジン、打ちたきゃ撃てば?

まあ、無理だと思うけど。」





私を睨むジンは引き金を引いた。




カチッ!



だが、弾が発射されることはなかった。





「何かの能力か……?」



「映画の見過ぎじゃないの?」



ジンは私を睨むと銃口を額に押し付けて来た。




「いい加減、しまったら?

貴方じゃ私は殺せないし、シェフィールドからもし仮に情報を得たとしても、私は貴方に話さない。」




「口ごたえすんな。

いいから、話せ……」




「嫌だね。」





お互いに一歩も引かず緊迫した空気が漂う。



それを破ったのは、バーボンだった。



「ジン、分かってあげて下さいよ。

ビジューはジンの為を思って黙ってるんです。

貴方が危険に巻き込まれないように。」



「はっ?」



違うと講義をしたくなったが、バーボンに睨まれて私は口を閉ざす。




「チッ…今回は見逃してやる……

だがなぁ、次はねぇぞ。」




私の額に押し付けていた銃を外すと、ジンは出て行った。




次も何も、話すわけないでしょ。




「ビジュー!!」



ジンが居なくなった途端ベルモットに抱きしめられた。




「良かったわ、ヒヤヒヤしたのよ。」




「別に、一々そんな気にする必要もないでしょ。」





パンッ!!



頬に痛みが走り、私は驚く。


えっ、今ベルモットに叩かれた……




「気にするに決まってるでしょ……

貴方が、大切だから……」



「ベルモット?」




ベルモットの顔を見ようとしたが、私は彼女の胸に抑えられて見ることが出来なかった。




「心配させてよ、ビジュー。

でないと、貴方はいつだって死に急ごうとする。

そんな貴方を止める人が居なくなったら、貴方は孤独になってしまうのよ。」




何で、そんなこと……何も知らないくせに……




「離してよっ!!」



私はベルモットの体を押し退けた。



「知った風な事を言わないでくれる?

貴方に何が分かるの?」




「分かるわ。

ずっと一緒だったんですもの。

本当は、寂しがりやで甘えたで、自分を見てくれる人が必要な可愛い女の子だってことを、私は知ってるわ。

貴方は…呪われた子なんかじゃない。

ただの普通の女の子。」




「違う!

私は……」




「違わない。」




そう言ってベルモットは、私の体をぎゅっと抱きしめた。

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作者名: | 作成日時:2019年1月23日 21時

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