マリア ページ42
着ていた黒のドレスは床に投げられ、下着だけになった私は、両手で胸元を隠す様にして、シェーフィールドから顔を背けた。
「初めてなのか……?」
「その、一度だけ……」
「そうか……
なら、優しくしてやる。」
そう言って顔を上に向かせられると唇を重ねる。
舌を絡めながら背中に手を回されて支えられながら私はベッドに倒された。
唇を離され、下着の上から胸を弄られる。
「んっ……」
ブラジャーの前ホックを取られ外された。
「あまり、見ないで……
恥ずかしい…///」
顔を両手で覆い、シェーフィールドと壁を作る。
「こっちを見てくれないか。」
耳元で聞こえた低い吐息混じりの声に、体が甘い刺激に反応する。
「だって……」
「顔を、見せてくれ。」
ゆっくりと顔から手をどかすと、シェフィールドは満足そうに口角を上げる。
「ねぇ、ジンに何か用があったの?」
「俺が居るのに、他の男の名を出すか……」
首筋に舌が這い、鎖骨を甘噛みされる。
「んっ…あの人、危険だから……」
「心配しているのか?」
こくりと頷くと、シェフィールドの手が、胸を弄る。
「あっ……わた、し…貴方がっ……」
ガチャッ!!
いきなり入り口のドアが開き、私は驚いてシェーフィールドに抱きついた。
私を守る様に抱きしめられたが、私は入って来た人物に目が点になる。
何故にバーボン?
「何だ……取り込み中だぞ。」
「急用が出来まして、彼女を返して頂けませんか?」
「返すだと?」
えっ?
そんな展開聞いてないけど?
バーボンに目で訴えたが彼は鋭い視線を向けて来る。
何か、凄い怒ってる?
「返して下さい。
これは、クリスからのお願いなので。」
「仕方ない……」
ベルモットの名前を出されてバツが悪そうな顔をしたシェーフィールドは私に向く。
「次会えるまでのお預けだ。」
「ごめんなさい……」
素直に謝れば、軽く唇を重ねられシェーフィールドは離れて行った。
シェーフィールドが居なくなり、部屋には私とバーボンの二人きりになる。
「あの、ビジュー……着替えを。」
「あ……///」
そこで思い出した、私は慌てて片腕で胸を隠すとバーボンを睨み、枕を投げつけたのだった。
「出てけ変態っ!!」
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作者名:壱 | 作成日時:2019年1月23日 21時