Storyー造物主から悪魔へ ページ2
造物主……
この世界、この宇宙、またそこに存在するありとあらゆる生物を創造した者。
全ては、その気まぐれから始まった……
ある時、造物主がこの世界を造り、そこに数多の生命をばらまいた。
そしてまたある時、造物主は思った。
“人間を滅ぼしてみようと”
造物主はこの世に、悪魔を降ろした。
何よりも強く何よりも高い人の手では、決して倒すことのできない絶対の存在を地上に解き放った。
悪魔の名は、ミズシロ・ヤイバ
日本人夫婦の間に生まれた子で、何故か生まれつき肋骨が一本だけ欠けていた男だった。
彼は物心つく前から天才児と呼ばれ、成長するに伴い、その傾向は強くなり、あらゆることにその才能を発揮し、周囲の人の目を惹きつけてやまず、ある種のカリスマとして大人になった。
誰もが思った。
彼なら、世界さえも手にできると。
そしてヤイバは二十三歳の時、自らをリーダーとする“
活動内容は不明瞭ながらも、ヤイバはその才覚で財政界まで取り込み、組織を大きくしていった。
表向きはともかく、三年経てば、組織は巨大な影響力を持つようになり、ヤイバは二十六歳にして、世界の黒幕的な人物になりおおせていた。
当時、ヤイバは神とも呼ばれ、財政界のお偉方から崇拝に近い目を向けられていた。
周りの者達はこう思った。
彼に従っていれば何一つ間違うことなく、逆に彼に歯向かえば確実に破滅すると。
そしてヤイバは二十九歳の時、組織の中であるプロジェクトを立ち上げた。
それが……
“ブレード・チルドレン計画”
ヤイバの子供を量産するという、悪魔の計画だった。
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作者名:壱 | 作成日時:2018年6月16日 14時