招待4 ページ37
「君は知りたいのだろう?
ブレードチルドレンについて。」
「アイズお兄ちゃんも、ブレードチルドレンなの?」
「そうだ。
チケットは渡した。
約束を守ってくれると、有り難い。」
そう言って、アイズはしゃがんでいた体を戻し、また私の方に視線を向けた。
「A、一つ警告だ。」
「何?」
アイズに顔を向ければ、彼は真剣な表情をして、私を見ていた。
「近々、最も厄介なハンターが現れる。
気を付けておけ。」
それを聞いて、私はある人物を思い出す。
カノン・ヒルベルト
彼のことだろう。
私達と同じ、ブレードチルドレンでありながら、ブレードチルドレンを狩る者。
どうやら、彼が動き出したと言うことか。
それはコナン君とは別の、“神と似て非なる者”が成長しつつあることを示す。
「分かった。
アイズも気を付けて。
あと、他の皆んなにも。」
アイズは頷くと、ポケットから細長いカードの様な物を、私に渡した。
「後、これをすっかり忘れていた。
以前、清隆がお前の為にと作った物だった。」
それは栞だった。
透明なカードで中には押し花となった、綾女の花が一輪入っていた。
「清隆が、私に……」
「清隆にとって、お前はお気に入りだからな。
じゃあ、俺は行く。」
そう言って、アイズは病室から出て行ったのだった。
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作者名:壱 | 作成日時:2018年5月11日 20時