出来妹×駄目妹！【暗殺教室】

出来妹と美妹 ページ10

放課後



「えっと……確か。


あ、ここだ！


椚ヶ丘学園。」




亜麻色のロングヘアーが風に靡き、その容姿は気品漂う輝きを放つ。

校門近くに凛と立つその姿は、正に美の彫刻であった。




「どこの制服？」


「綺麗……」



「モデルさんか何かかな。」





椚ヶ丘生や、道行く人の視線を全て釘付けにさせる女子生徒。



彼女は、髪を耳にかけると、自分の前に現れた生徒に、微笑んだ。




「Aちゃん、久しぶり。」




「うまるお姉ちゃん！」






彼女の名は土間埋(どま うまる)


名門と言われている、荒矢田(あらやだ)高校に通っている。

Aと同じく、容姿端麗かつ品行方正、成績優秀・スポーツ万能で教師からも太鼓判を押される評判の女子高生。

さらに老若男女問わずに好かれている人柄でもあり、Aの憧れる先輩である。



彼女には兄がおり、彼の名は土間タイヘイ。




そしてうまるこそ、Aにグータラな生活を教え込んだ張本人である。


外面は美しい妹ー美妹(びもうと)と呼ばれているが、家の中ではグータラでゲームに漫画、お菓子を好物としている。

良く寝て、遊んで食べる、インドアであり、干物な妹ー干物妹(びもうと)とタイヘイには呼ばれている。









「ごめんね、うまるお姉ちゃん。

椚ヶ丘まで来てくれて。」




「ううん、こちらこそ予定を合わせてくれてありがとう。」




二人の女子生徒を見ようと周りはギャラリーで溢れていた。



椚ヶ丘学園で有名なAが、名も知らぬ美少女と、微笑ましく会話をしている。




その姿は、美術館に飾られる絵画。





周囲の人間は目を奪われ、二人を見ていた。








「じゃあ、行こっかAちゃん！」


「うん！」




二人は歩き始めた。

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