宴 ページ21
土間家
「明日、浅野さんと会うことになったよ。
ここからちょっと離れたファミレスで待ち合わせたからね。」
タイヘイさんはそう言うと、私の頭を撫でた。
「話した感じでは、良い人そうだったよ。」
「表向きはですよ。
父は、外面が良い人ですから。」
「君もだろう。」
「まあ、確かに……」
それを言われるとそうだけど、私とパパは次元が違うと言うか。
何と言うか……
「大丈夫。
一人じゃないからね。」
「そうそう、うまるも一緒だからね。」
そう言ってうまるお姉ちゃんは、私にコントローラーを渡す。
「はい、お兄ちゃんもね。
明日まで後一日あるんだし、今日は三人で遊びまくろう!!
いぇい!!」
うまるお姉ちゃんはいつものミニサイズになると、飛び跳ねた。
私もそれに釣られてミニサイズになると、飛び跳ねる。
「やったあ、やったあっ!!」
「そうだね。
じゃあ、みんなで遊ぼうか。」
「それなら、宴をしよう!!」
唐突にうまるお姉ちゃんは、コーラのペットボトルを持つと、自由の女神像の様に天に向かってコーラを掲げた。
「宴?」
私は聞きかえす。
「よくぞ聞いてくれた、A君。
分かりやすく説明するとだね、うまるの宴とは、ジャンクフードを食べながらぐうたらするパーティなのだよ。」
「なるほど〜」
ということで、うまるお姉ちゃんは目にも止まらぬ速さで、お菓子を用意して行く。
じゃじゃぁぁぁん!
「コーラ
ポテイトチップス
たけのこの山脈
プリン
チーズたら
イカのつまみ
まあ、メニューはその日の気分に合わせて考えるのだ。
今日は元々あったこの子達にしよう。」
おぉぉぉぉぉぉ!
私は頷くと、次の指示に耳を傾けた。
「そして次に重要なのは、このお菓子達を何のお供にするかだ。
今回は皆んなでゲームをするから、お供は決定だよ。」
うんうん、勉強になる。
「後は以前教えたように、お菓子の楽しみ方は、それぞれの味を活用して、飽きずに続けられる方法だよ。
うまるは自己流のメニューは決まってるからね。」
ということで、私達は最後の一日を盛大に楽しんだ。
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壱(プロフ) - ちくわさん» コメントありがとうございます。嬉しいお言葉を下さり、励みになります。悪の大罪シリーズについてですが、実は知らなくて、すいません……。「悪の娘』とかがあると名前だけは聞いたことがありますが、分からないです。おススメ作品ですか? (2018年6月1日 21時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ - 面白いです! 悪ノ大罪シリーズとか知ってたりしますか? (2018年6月1日 17時) (レス) id: ae2f86a54b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:壱 | 作成日時:2018年2月18日 8時