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僅かな決意 ページ5

uratanuki side



俺には妹がいる…と言っても義理の妹だが

まぁ仲はいい方だと思う

昔はいつも「お兄ちゃん」って着いてきてくれていた

でも今は…いや、この話はやめよう



「うらたー、標的無事確保…どうした?」

「あ、そらるさん…いや、何でもない」

「そうか?まぁいいけど…何かあったら言えよ」

「ん…」



そらるさん、本名は一ノ瀬彼方

仕事仲間であり先輩であり…唯一信頼している人物の1人でもある

今回の任務は彼方さんとの共同任務

標的は、最近活動が活発になってきていた殺し屋ザクロ

約5人だけのチームだ

他の殺し屋達を殺し回っているため、別名殺し屋殺しとも言われている

任務内容はそいつ等を捕まえ、本部に連れていく

俺等の仕事はここまで

後は他の奴らの仕事になる



「とりあえず部下を何人か手配した…から、部下にこいつ等を渡して俺等の仕事は完了」

「ん、ありがとうな」

「いえいえ、今日なんかうらた調子悪いみたいだし?
先輩としてそらるさんが頑張ってあげよう」

「んじゃあ、この後の書類報告も宜しくな」

「ちょ、はぁ!?それはないだろ!」

「冗談だってw」



軽い茶番をしながら部下達の到着を待つ

日々の疲れが溜まっているのか、先程から欠伸がとまらない



「あ、そういやぁ…うらたさ」

「ん?」



必死に欠伸を噛み殺しているとそらるさんに話しかけられた

とりあえず相槌をうち、欠伸で目に溜まった涙を拭う



「妹…いたっけ」

「あー、いるよ?どうして」

「んや、最近家に帰ってないじゃん?うらた。
妹に会えてないんじゃないかなって思って」

「…うん、確かに会ってないなぁ」

「会わなくていいのか?
今日、いつもより早く終わるから帰ってあげれば?」



帰ってあげろ…か

確かにいつもよりも早く終わった

かといって



「妹も仕事で帰る日がバラバラだから、帰った所で会えるか分かんねーよ」

「ふーん…因みにさ、妹ちゃんは何の仕事?」

「それは…知らない」

「…」

「…」



何の仕事をしているか分からない

あっちも、俺が何の仕事をしているか分からない

俺達は、仲はいいがお互いを知ろうとしない



「貧民街にいる以上、敵になるかもしれない」

「分かってる、けど多分あいつは…そんな奴じゃない」



俺は、俺達は裏を取り締まる組織の1人

情報屋、運び屋、殺し屋…裏に関わっている奴らを、言っちゃえば減らしていく組織だ

もしもあいつが黒なら…俺は____

好奇心→←秘密


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作者名:闇猫少女 | 作成日時:2018年3月4日 17時

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