実験体少女 (ページ8)

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第6話ページ8

そらるside

｢あの子を見捨てるのか？｣

思わずそう聞いてしまった

恐らくまふは迷っている

俺だってそうだ

実際迷っている、でも見捨てることはできない

確かに素性も知らないし炎上の危険性もある

けど、自分から関わりに行ったんだ

最後まで責任を取らなければいけない

まふも分かっていると思う

でも、過去のこともあってか保身に走っていく

俺はまふのことを知っているから、ずっと傍にいるから別に責めたりはしない

正直言ってあまり関わりたくないし、今すぐにでも逃げ出したい

でも救ってあげたい

あの子はまふと似た境遇に置かれている

だから助けたい

あの時、まふを助けたように、あの子も助けてあげたい

貴女side

目が覚めてしまった

多少罪悪感が残るが、自分に言い聞かせ、下へと降りていった

まだ二人とも寝ているようだ

ソファで仲良く爆睡中

流石に起こすのは気が引けるので部屋に戻った

ベッドに腰掛け、これからどうするかを考える

出ていった方がいいのかもしれない

人間はやはり信じられないし、あっちも信じていないだろう

でも出ていったところで何処に行く？

アイツらはまだいるはずだ

下手にでて捕まるよりは、ここで安全を確保しているほうがいいだろう

それに、生憎僕は日光への耐性がない

出ていくとしたら夜だ

信用は出来ないが安全を確保するか、危険を犯して逃げ回るか

安全を確保した方がいいのかもしれないが、必ずしも安全という訳ではない

いつか見つかるかもしれない

見つかったらもう逃げ場がない

どうすればいい、、、

これからのことを考えているとノック音が聞こえた

まふ｢Aちゃん、起きてる？｣

まふまふさんだ

多分そらるさんも一緒にいる

とりあえず｢起きてます｣と返事をしておく

どうしたのかと聞くと話があると言っている

出てけとか言われるのか

そう思いながら床に座って向き合った

まふ｢あのさ、この際だから正直に言うよ｣

僕は頷く

まふ｢正直言って君のことは信用していない｣

ド直球で来るとは思わなかった

そりゃそうだ

こんな得体の知れない者を信じるわけがない

まふ｢話を聞いて自分の命の保身に走っちゃうんだ。
本当は今すぐにでも逃げ出したいし、関わりたくない｣