第4話 ページ6
貴女side
結局あの後、まふまふさんのベッドを借りて寝させてもらった
多分二人はリビングで話し合っているだろう
僕は布団に包まり、初めての感覚に身を委ねながら必死に胸の内に残る罪悪感を消し去ろうとしていた
さっきの話の中には嘘が含まれている
殺されるのは事実だ
知られては行けない実験なのだから
でもお偉いさん方となんて繋がっていない
上にもバレずにひっそりと行われている
僕が逃げ出したことによって上にバレる危険性が高まった故に、今頃は僕を捕らえるのに必死になっているだろう
事実を言ってもよかった、なんて思えない
人は誰しも自分が一番可愛い
僕だってそうだ
他人の命より自分の命
よくアニメとかで命をかけてまで守っている人をみるがそんなのありえない
自分の命が危うくなると保身に走る
嘘をついても、誰かを犠牲にしてもだ
今回、僕はまたアイツらに捕まるのが怖くて、折角掴んだチャンスを離したくなくて自分の保身に走った
上と繋がっていないと言えば間違いなく警察に通報されただろう
そりゃそうだ、あっちにだって命の危機が迫っているんだ
しかも得体の知れない者をそばに置いておくなんて、言っちゃ悪いけどよっぽどの変人だ
だから、上と繋がっていると言えば、警察に電話しても無駄だと思い込ませることで身の安全は少なからず確保された
僕に関わってしまった以上あの二人も死ぬ危険性がある
通報なんてもってのほかだ
多少罪悪感は残るが自分のためだ、仕方がない
そう自分に言い聞かせ、深い眠りへと落ちていった
そらるside
まふ「そらるさんは、どう思います?」
あの子をまふのベッドに寝かせ、リビングに戻ってきた所でまふが聞いてきた
そらる「どう思うって、そりゃ、守るしかないだろ」
まふ「それは分かってます!けど、正直言ってなんか複雑なんです」
まふの気持ちは分からなくもない
遊びの帰りに白衣の人にいろいろ聞かれて、その後に獣耳と尻尾を生やした少女とご対面だ
そんな非日常的な事がある訳ない
でも
そらる「実際に現実に起きてるなら信じるしかない、それにお前は、あの子を見捨てるのか?」
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作者名:闇猫少女 | 作成日時:2017年10月2日 16時