実験体少女 (ページ4)

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第2話ページ4

まふside

まふ｢いやぁ、疲れましたねー｣

そらる｢ほぼお前のせいでな｣

街灯がチラホラと見える少し薄暗い住宅街を、僕とそらるさんは歩いていた

今日は二人とも暇だったので、僕が｢ラウ〇ンのスポ〇チャ行きましょう！｣とそらるさんに言うと｢めんどくさい｣と言いながらも付いてきてくれた

そろそろ帰ろうということになり、帰路についていると少し遠くで｢何処に行った！｣と何かを探しているような声が聞こえてきた

不思議に思い、近づいてみると白衣を着た人たちが公園周辺をうろついていた

暫く見ていると、そのうちの一人がこちらに近づいてきて

？｢少女を見ませんでしたか？銀髪で、背はこの位、少し変わった見た目をしているんですが｣

と聞いてきた

そらる｢見てません｣

とそらるさんが言うと｢そうですか、もし見かけたら"警察ではなく私たちに"教えてください｣と言ってきた

わけを聞くと、｢今回、極秘捜査として行っているので一般の警察に知られたらダメなんです｣とのこと

そらるさんは不審に思いながらも｢分かりました｣と言っていた

まふ｢何だったんでしょうねー、なんかすごい怪しかったですよね｣

そらる｢あぁ…｣

まふ｢警察に一応知らせておいた方がいいんですかね？｣

そらる｢あぁ……｣

あぁ、としか言わないそらるさんを不思議に思い、目を向けるとどこか一点を見つめるように立ち止まっていた

まふ｢そらるさん？どうしたんですか｣

僕がそう聞くと、そらるさんは公園の中を指差し

そらる｢あの子｣

と言ってきた

その方向に目を向けると、銀髪で獣耳と尻尾を生やした少女が蹲っていた

まふ｢そらるさん、もしかしてあの子が｣

そらる｢怯えてる、あの人たちも怪しいし、話しかけてみよう｣

そしてその子に近づき、｢大丈夫ですか？｣と声をかけた

一瞬ビクッとなったが、顔を上げ、こちらを見てきた

綺麗な青色の目なのに、その奥に闇があるような、吸い込まれるような目をしている

僕はハッとなり、そらるさんに助けを求めた

そらるさんに助けを求めたはずなのに、質問を質問で返され結局僕が考えることになった

今の季節は秋、流石に外は寒すぎる

このままほっておくとさっきの人たちに見つかるかもしれない

そう思い、僕は

まふ｢僕らの家に来ませんか？｣

と、目の前の少女に手を差し伸べた