きみの魔法 III (ページ22)

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紫｢ん？｣

ずっと見惚れてたのか覗き込まれるから

｢な、なんでもない///｣

紫｢なんか赤くない？｣

核をついたことを聞いてきて

｢え、夕日かなー？｣

適当に誤魔化しても家は少しずつ

でも確実に近づいてくる

紫｢さっきから何なん｣

チラチラ様子を伺ってるせいか、不審に思われる

｢.....｣

紫｢家着いたけど...大丈夫？｣

私の肩を掴んでしゃがみ込み

しんどい？とか、昨日の夜遅かったもんな？とか心配そうな顔で聞いてくるけど

決してしんどい訳では無い

｢大丈夫｣

紫｢ほんまに？なら良かったけど...｣

掴んでいた肩を離して、また明日と手を振りながら帰って行く

｢あ...｣

だめだ、言わなきゃ

｢紫耀！｣

駆け出して右腕を強く握る

｢ありがとうっ｣

紫｢え？｣

｢何回も言わせないでよ///｣

ありがとうなんて滅多に言うことないのに、今日は何度も言ってるからだんだん照れくさくなって来た

恥ずかしくなって顔を逸らせば

紫｢何なんもう...今日なんでそんなに可愛いの...｣

掴んでいた腕から手を離されてギュッと抱きしめられる

｢へっ...紫耀？｣

紫｢すき...｣