未確定【A3】 (ページ1)

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私のポートレイトページ1

――――――――私はごく平凡な人生を歩んできた。

静かな田舎町に産まれ、父、母、兄と四人で暮らしていた。

幼稚園、小学校、中学校と田舎の学校に通った私は、
田舎の人なら誰でも憧れる都会に住みたいと思った。

両親はたくさんの事を学べ、と快く送り出してくれた。

私は女学校へ進学し、高校生活の中で持った保育士になるという夢を叶えるため、高校卒業後は短期
大学に進学した。

必要な資格を無事に取得し、天鷲絨 (ビロード)町にある保育園に就職することができた。
私は今そこで楽しく働かせてもらっている。

時々子供たちとストリートACTを観に行くのだけれど、これがまたすごい。

ついつい見入ってしまうと子供たちに泣かれる。
何故泣くのかと聞けば見てる時の先生の顔が怖いの、と言われた。

私が思うに子供たちは顔を見て泣いているのではなくて、私の感情を読み取って泣いているのだと思う。

子供は無意識に人の感情をよみとり、同調してしまう。

私はストリートACTを観るとき、心の中が空っぽになる。
この無の状態が子供たちを怖がらせているんだろう。

なんで無になるのかはわからない。
それが怖くもあるのにのめり込んでしまう。だから正直私は劇を観るのが苦手だ。
いや、「上手い」劇を観るのが苦手だ。