振り向いてくれない彼女【霧隠ラント】

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ラント「何のつもりだ」

チアキ「それはこっちのセリフっしょ」






沈黙が続くが、僕と会長は睨み合ったまま







チアキ「邪魔しないでくれる？」


ラント「なっ！」


チアキ「気づいてんでしょ、コイツの気持ち」






すると会長は目線を逸らした

知ってるよ、お前の考えてることなんて。
Aが好きで好きで仕方ないんだろ？
でも僕も同じなんだ、Aは僕が好きなんだ






チアキ「勝敗は既に決まっているからさ、これ以上関わらないでくんね？」








お前がいると僕がモヤモヤするんだよ










僕らはこれからだって言うのに部外者の会長がいると困るんだよねぇ







そんな意味を込めて言ってやった








ラント「…っ！」


「あ、ラントくん…」








図星をつかれたのか会長は何も言わずに高級寮の方向へ走って行った



そうだよ、お前はそうやって僕達から離れていけばいいんだよ







「あの…チアキくん」

チアキ「ん？」

「手…」

チアキ「あぁ、ごめんね」







強く握っていたAの手をそっと離す

僕らの様子を見てもちろんAは心配そうな顔をしていた





「…ラントくんとなにかあったの？」

チアキ「え？」






嘘でしょ…


さっきの会話聞いてて気づかないわけ？
どこまで鈍感なのAって……







でもいいや

今ここで気持ちを伝えたところで雰囲気は最悪だろうし
近々僕から改めて気持ちを伝えよう





早く僕のものにしてやれば、アイツも諦めるっしょ







楽しみだなぁ

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