休学復帰のくのたま先輩【RKRN】

どっちがどっちなん？ ページ38

『藤内行きたいとこある？』

藤内「ありませんさっさと和菓子買って帰りましょう」



光の速さで町についた二人はどこから回るか迷っている(Aだけが)




『なぁんでそんな焦っているのさ〜ゆっくり行こうぜ〜？』

藤内「女装している僕のみにもなってくださいよ恥ずかしいったらありゃしない！」

『え〜そんなんじゃ立派な忍者になれないわよ〜藤内ちゃん♡』

藤内「アンタうざいですね！？」




傍から見れば男女の恋仲なのだが……。

立場というか性別が逆と言うか……男女の恋仲ということには間違いないのだが…。




『しょ〜がないな〜じゃああっちだから買いに行こ〜』

藤内「(この人苦手だ……やっぱり六年生ってめんどくさい)」



先に前を歩くAの背後をみて悟る。

結局この人も六年生なんだなと改めて思った。


最初、作兵衛達と噂の先輩を見に行こうと集まった時はとても綺麗で優しい先輩の印象だったのに、

今じゃ後輩ヲタクの気持ち悪い先輩というイメージしかない。




藤内「……はぁ、早く帰りたいな」




:




『やっと私たちの番が来たわね』

藤内「わ…この和菓子話題のやつだ。作兵衛達にも買って帰ろ」

『お友達にもお土産？優しいわね』

藤内「そりゃあもちろん」

『じゃあ私も藤内を見習ってみんなにお土産買おうかしら、ふふ』

藤内「……っ！？」



Aの仕草が何かに引っかかったのか、ぼふんっと顔が赤くなった藤内。

男装をしているのにおかしいな、と自分の顔を男前な手で隠す。



藤内「(なに……これ)」

『藤内？』

藤内「あっ、はい！」

「いらっしゃい、何個買っていくんだい？」

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