vampire boy？3【黄 / ヤンデレ】

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『んん…』



誰かの囁く声に、目が覚めた。

誰かから何かを言われていたような気がした。





『あれ…』





目を覚ませば、知らない部屋とベット。

いつもの苺谷家のベットじゃない…





『あっ、わたし…』





記憶を失う前の出来事を思い出した。

私、さとみ先輩達に攫われて…あぁ、また迷惑かけた。


会長、今頃鬼の形相して怒ってるんだろうな。見なくても頭の中でその姿が浮かび上がってくる。





『はぁ…』

「どうしてため息をはいてるの？」

『ッ！？』






溜息をついてると、いつの間に入ってきたのか目の前にはななもり先輩…が馬乗りになっていた。





『あ、あのっ…わたし…』

ななもり「ふふ、そんなに震えなくても殺したりはしないさ」

『…じゃ、じゃあ食べられるのですか？』

ななもり「そりゃあね、特別な血は味わいたいでしょ？」

『ッ…』




一瞬だけ、ななもり先輩の眼が赤くなった。

吸血鬼の目が赤くなったときは、血を欲しがるサインだ。

私は何度もこれを経験して、恐怖を覚えた。






ななもり「…なーんて、さとみくんに怒られちゃう」

『…？』

ななもり「安心して、君を襲うつもりは無いよ。俺とジェルくんはね」

『それってどういう…』

さとみ「おい」




ななもり先輩が私から離れると、ドアの方から明らかに不機嫌さとみ先輩の顔が見えた。




さとみ「なーくん」

ななもり「何もしてないよ…俺、ご飯行ってくる」

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