第74話 ページ26
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まだまだ冷え込む2月末。
冷たい風が背を押す並木通りを、龍さんと歩く
貴｢なんでいるの｣
龍｢俺はあなたの助手ですから｣
と、薄ら笑いを浮かべて顔を近づけてくるので
憎たらしくなって頬をつまむ。
貴｢いい？ 貴方を雇ったのは助手じゃなくて
ボディガードとしてだから｣
痛みに悶え"待って下さいよ"なんて言う龍さん
を無視して歩く
龍｢なぜ弁護士の女王がボディーガードなんて
必要なんです？｣
貴｢身の危険を感じてるからよ｣
龍｢そういう事じゃなくて。
ストーカーされてるとかそんなのですか？｣
考えごとをしてるように、急ぎ足だった歩幅をゆっくりにする。
貴｢…ま、そういうことね｣
龍｢へぇ…｣
含みのある言い方に探りをいれず、ここで…
監督｢…カットっ！
おーけぃ！ いったん休憩しましょう｣
監督のカットが聞こえる。
貴｢寒い寒い｣
龍｢寒い寒い｣
同じことを言いながら2人、テントへ小走り
する。
今年の秋に公開予定の映画"裁きの花"の撮影を
初めてもう1ヶ月が経とうとしている今日この頃。
龍｢もうすぐ3月だよね？｣
貴｢そのはずなんですけどね…｣
急いでテントに入って、隣同士椅子に座る。
雅｢はい、2人とも｣
龍｢あ、すみません！
ありがとうございます｣
貴｢ありがとうございます｣
暖かいお茶を持ってきてくれるうちの社長に
次いで、スタッフさんが防寒具を持ってきて
くれる。
貴｢あ、そう言えばこの前の冠番組見ましたよ。
次は私も呼んでくださいね｣
龍｢もちろん！｣
本当は同時刻に放送されているアイナナの
冠番組にも出たいんだけど、資金的にまだ
呼ばれる気配はなさそうです…
雅｢こけら落としの中日、IDOLiSH7に決定
なんだってね｣
龍｢そうらしいです｣
貴｢おぉ…！｣
中日はIDOLiSH7になったんだ、やっぱり
あの子達以外こけら落としの中日を務められる
アイドルはいないよ。
龍｢またあの子達と同じステージに立てるなんて、
まだ始まってないけどワクワクします｣
私もワクワクしますよ、同時にチケット3日とも
とれるかハラハラしてます。
貴｢こけら落とし絶対見に行きますね！｣
龍｢うん、ありがとう｣
そう言うと"仕事入れとくね"と爽やかな声が
聞こえる。
なんだと、私の楽しみが奪われていく…！
貴｢絶対ダメですよ！ 3日とも参戦して、3日とも
仕事行きませんから｣
雅｢いや、それは普通にダメだろ｣
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なつめみく - なんか前回のhit数多すぎてコメント書きづらくてかいてなかったけど、いつも楽しく拝見させて頂いてます！！頑張ってください！！ (10月1日 9時) (
レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
美衣(プロフ) - この作品大好きです！
是非更新お願いします。 (2019年4月29日 21時) (携帯から) (レス) id: d78a964f1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風鳥 | 作成日時：2018年6月23日 21時
