【A3!】イージーモードな彼と私【摂津万里】 (ページ5)

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＊甘いページ5

万里side

「いや～よかったね！」
「意外な終わり方だったな」
「ほんとね！最後のシーンとかもうドキドキしちゃって…」

映画が終われば、じゃ、これから行くとこあっから。と夏組と別れて強引に彼女を連れ出して近くのカフェに入った。

アイスコーヒーを飲み、あの演技は参考になるな。とすっかり役者目線になりながらよかったシーンを思い出す。

「この後行きたいとこあっか？」
「ん～特には…あ！万里、シャンプー無かったよね？」
「あ？そんなんいいだろ、Aのやつで」
「ダメ！万里のサラサラヘアーは私が守るんだから…！」
「んだそれ」

Aが洗ってくれんの？と聞けば今日は特別にね！と笑顔で言うのだから敵わない。

最初の頃こそ一緒に入るなんてさすがの俺も我慢できなかったが、案外慣れてしまえば大丈夫なんだよな、と誰に言う訳でもないが1人納得した。

…いまも下心は無いわけではないのだが。

・

「ただいまおかえりー！」
「お？今日はずっとテンション高いな」
「んふふ～そうかも！」

リビングの床に買ってきたシャンプーや、買う予定のなかったお菓子類を雑に置いた。

「ば～んり？」
「ん？」
「ちゅーしたい」
「勝手にどーぞ」
「届かない！いじわる！」

テンション高いし甘えたいモードらしい彼女に少し意地悪をする。映画の時のことをまだ引きずるとか、我ながらガキっぽいと思う。

背伸びをしても届かないとなれば、彼女はソファに登った。そのままほぼ飛びつくように首に巻きついたと思ったらキスをした。

「ん～ばんりぃ」
「どーしたよ？Aチャンは甘えん坊だな」
「うん、万里大好き」
「…っ、俺も」

不意をつかれて彼女を落とすかと思った。いや、ぜってえ落とさねぇけど。
首筋に顔を埋めたままの彼女を抱え、風呂場へ移動した。

俺はどこまで彼女に甘いのだろうか。