【A3!】イージーモードな彼と私【摂津万里】 (ページ28)

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＊これからもページ28

「ふぁ…んっ」
「お、起きたか」

いつの間にか寝てしまっていた私は、万里に膝枕をされていた。

「ん～…ばんい？」
「ははっばんい君ですよ～寝ぼけてんな？」
「う～～腰痛い…」
「あー…俺が乗っかってたからな、わり」
「わるいと思ってない顔してる」

ばかばんり～、と万里のダボダボのパーカーに頭を入れる。手探りで腹筋部分を撫でれば、なにやってんだ。とパーカーの上から抱きしめられた。

「んしょっと」

万里の上に座って、同じパーカーから顔を出す姿は、はたから見たらかなり変だと思うが寝ぼけているので許して欲しい。

「へへ～」
「ご機嫌だな？Aちゃん？」
「まあね～万里くん？」

彼の目を見つめながら、唇が触れそうなくらい近づくと、しねぇの？と腰を引き寄せられる。

「仕方ないからしてあげる」
「なんだそれ…っ」

パーカーの下にある彼の素肌から熱を感じて、なんだか恥ずかしくなってきた。顔に出てたのか、ニヤリと笑うとそのまま抱きかかえられた。

「うわっ！」
「捕まってろよー」

寝室へ向かう万里の首元に顔を埋めて大人しくする。ベッドの上に万里と一緒に座ってパーカーを脱いだ。

「ふはっお前髪の毛すげぇ」
「静電気ばちばちした～」
「はいはい」

上裸の万里が髪を撫でてくれる。嬉しくて飛びつけば、そっとお腹に触れられた。

「…今日はいいのか？」
「うん」

まだ外が少し明るい時間、外から子供の声が聞こえる。きっとそれが聞こえなくなるくらい、これから万里に溺れるんだろうな。なんて思った。

・

「夜ご飯食べなかったね」
「だな～後でなんか買ってくるか？」
「ううん、…このままがいい」
「ん」

万里に右手を握られると、そのまま手の甲を頬に当てた。その姿が可愛くて、サラサラで少し長い髪を撫でる。

「もう寝るか」
「うん、そうしよ…ふぁぁ～」
「ん、おやすみA」
「おやすみ、万里」

いつだってかっこよくてかわいくて…優しくて面白くて大好きな彼と、今日も明日もずってずっと…

───end.