【A3!】イージーモードな彼と私【摂津万里】 (ページ27)

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＊呼んでみたページ27

「ふふ～ふ～んふ～ん」

今日は久しぶりに彼が泊まりに来る日、鼻歌を歌いながらカレーを作る姿は誰がみても浮かれていると分かるだろう。

先日電話した時にカレーのことが気になっているようだったのでお昼ご飯はカレーにしたのだ。

「ん？」

玄関からガチャリと鍵の開く音がした。そういえばこの間合鍵を渡したんだっけ、と納得し、火を止めてから短い廊下へ向かう。

「ば～んり～～！！」
「うおっ！？飛びついてくんなよA」

靴を脱いだばかりの万里に飛びつけば、バランスを崩したがすぐに持ち直して抱きしめてくれた。おかえり、といえばただいま。と言うので、なんだか夫婦みたいだな…と顔が熱くなった。

「…カレー？」
「うん！食べたかったんでしょ？」
「…まあ」
「その間はなんなの！？」

複雑そうな彼の表情に、別のがよかった？と聞けば、お前が作ってくれたんだからなんでも食うけど？と頭を撫でてくれる辺り、彼はだいぶ甘いと思う。

「ま～じで腹減った…」
「もう少しでできるから座ってていいよ」
「おーさんきゅ。そうさせてもらうわ」

部屋着に着替えるように荷物を持たせたまま脱衣所に押し込んで、仕上げに取り掛かった。

・

「福神漬け冷蔵庫の上の方に入れて」
「うい～」

お昼のカレーを食べ終わると、万里が洗い物するわ。と名乗り出てくれた。が、一人暮らし部屋のキッチンは少々狭いため、他のことを手伝ってもらっていた。

「よーし洗い物終わり！万里～」

次はなんだ？と振り向く万里の頭…は届かないのでほっぺたを掴んでうりうりすると嫌そうな顔をされた。

「…なに？」
「へへ～名前呼んだだけ！」
「そうかよ。…よっと」
「うわっ！？」

少し照れた顔の万里にお姫様抱っこをされる。そのままおでこにキスを落とすとふわふわの良いソファに投げられた。
そして覆いかぶさるように顔を覗きこまれたので、なに？と尋ねた。

「ん～ん、なんでも。」
「…よしよしする？」
「ん」

背中を少し起こして座り直し、おいで。といえば素直によってくる万里が可愛くて頭を撫でた。A～、と胸に顔を埋めたまま話すので、少し擽ったい。

「なんですか～万里くーん」
「…呼んだだけ」
「ふふっ」

しばらくそうしてる間に眠ってしまい、起きた時には腰が痛かった。