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時の流れ 捌拾 ページ30

不死川玄弥side




初任務。



最悪な奴に会った。




俺が鬼を喰って任務を終わらし、下山するとき。





「なにこれ。めちゃくちゃ手入れされてないじゃん」



「…げ」





凛とした声、俺より少し下の身長。


ましてや俺の目の前に現れて欲しくなかった奴がいた。


絡まれるのも面倒。




さっさと下山しよう。




周りを通って下山しようとしたとき。




チャキッ





抜刀する音。



そして俺の方に近づく。



しまった。



今、俺は鬼の気配。


そりゃ気付かれるか。



仕方ない。




此処でやられたら兄貴に会えねぇ。




一歩前に出て言う。







「ヤメロ!俺は鬼じゃねぇ!人間だ!」







女の前で言った。





「お前、あの時の奴だよな」
 




女は数秒ぼーっとして答えた。






「最終選別に女の子殴った脳筋か」



「あぁ!?」



否定できなかった。




「今日は此処に任務で来た。鬼は?」




「此処の鬼なら全て死んだ」





鬼なら全て俺が喰った。





「…………本当か?」



「あぁ?俺の言うことが信じられねぇのか?」



「うん」




真顔で返された。





「てめぇ!」






「なら」





いきなりのことで頭が追いつかない。





「おい!何すんだ…!」



「じゃあ鬼達(こいつら)は何だ?」


 

俺と女を囲むようにして四方から鬼が飛び出した。




「時の呼吸 水無月(みなづき)()たれ雨」






四方から雨が。




俺の頭に掴まれた感触が。








「えっ、わあああああああ!?」





いきなりのことで頭が追いつかない。



多分俺は投げ飛ばされた。



目に写るものは木から夜の空へと移ってるから。


「全集中 時の呼吸 長月(ながつき)朧月夜(おぼろづきよ)



鬼は頸を斬られて死んだ。



俺の体は急降下し、ぎゅっと目を瞑った。




俺の体は、女に横抱き(今でいうお姫様抱っこ)にされていた。




「は」


「重いから早よ退け」









不覚にもドキドキした。

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ぬき - 続きみたすぎる (2021年12月28日 10時) (レス) @page38 id: e09826d341 (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱふぇ - 好きです。あーすごくいいところで!続きが気になります!応援しています、頑張ってください!!!!!!!! (2020年7月19日 3時) (レス) id: e2dd6d7f46 (このIDを非表示/違反報告)
時桜ミク - すごい面白かったです。続き楽しみにしてます。これからも頑張ってください。 (2020年1月29日 22時) (レス) id: 70727446e8 (このIDを非表示/違反報告)
涙-るい-(プロフ) - さろぺさん» 有難うございます!了解です!待ちますね! (2020年1月27日 4時) (レス) id: 5fa6124f9a (このIDを非表示/違反報告)
さろぺ(プロフ) - 涙-るい-さん» お願いします!でも夢主ちゃんの見た目を少し変えようと思いまして。それまで待っていただけますか? (2020年1月25日 11時) (レス) id: 84dcb5da09 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さろぺ x他1人 | 作者ホームページ:なっしんぐ  
作成日時:2019年8月27日 23時

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