時の流れ 参 ページ4
桜餅を食べ終わった女性。
嘘だろ、三十個ぐらい余裕であったのに。
「ふぅー、お腹いっぱい」
「よ、良かったですね……」
「うん。ありがとう!」
「では私はこれで」
といい歩く。
「まって!」
呼び止められて振り向く。
「今暗いし鬼がでるから私も一緒に行く!」
とついてきた。
「えっ……でもあなたは……」
私がそういうと、
「大丈夫!私鬼殺隊の甘露寺蜜璃!あなたは?」
「時季……囲炉裏です」
「よろしくね!囲炉裏ちゃん!」
「はい………」
と自己紹介を交わし、家に帰る道を歩む。
家が見えた。
「甘露寺さん、あの家が私の家です」
「へぇ〜!可愛いよお家ね!」
でもなんかいつもと違う、私の勘が、本能が言う。
[近づくな]と。
でも私は大丈夫と心に
でもその判断は誤っていた。
家の前まで来たところ「なんだか血臭いよね」と甘露寺さんはいった。
「そうですね。確かに血臭いです」
誰か怪我でもしたのかな…と思い戸を開ける。
するとそこには、
「……………!?」
十歳でも充分に衝撃を与えられる光景だった。
両親が布団の上で手を繋いで、血にまみれた姿だった。
少女を眺めている奴がいた。奴は狙いを定める。
忘れていた。
《日が暮れる前に帰ってこいよ!なんだって》
「鬼がでるから」
父の言葉。
「囲炉裏ちゃん危ないっ!」
甘露寺さんの声が聞こえた。鬼が来たんだなと判断する。なら、私も死ぬんだな。
と思い目をつむる。待っててね、母さん、父さん。私もそっち逝くから。
次に来たもの。
それは鬼からの攻撃ではなく、刀と何かが交わる音と目に映ったのは、
「よかった!」
甘露寺さんが鬼の爪を、刀で受け止めている姿だった。
「か……んろじ…さん?」
「囲炉裏ちゃん大丈夫?」
「お陰様で……」
「囲炉裏ちゃん、危ないから下がって……ね!」
と言い甘露寺さんは鬼との交戦を始めた。
危ないから下がっていてと言われた私は、温もりの消えていった母の着物の胸元を漁った。
「_______あった」
時季一族に伝わる、薫衣草柄の香り袋。
この香り袋は別名
時季家の長女が身に付ける決まりである。
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戸瀬 湊(プロフ) - さろぺさん» URLってどうすれば貼れるんでしょうか… (2019年11月30日 19時) (レス) id: c291d7c22c (このIDを非表示/違反報告)
さろぺ(プロフ) - 私のボードにURLを貼っていただけますか? (2019年11月30日 19時) (レス) id: 84dcb5da09 (このIDを非表示/違反報告)
戸瀬 湊(プロフ) - さろぺさん» 描いたものってどうすればいいですか? (2019年11月30日 17時) (レス) id: c291d7c22c (このIDを非表示/違反報告)
さろぺ(プロフ) - 戸瀬 湊さん» 大歓迎です! (2019年11月25日 22時) (レス) id: 84dcb5da09 (このIDを非表示/違反報告)
戸瀬 湊(プロフ) - お一人いて言いづらいですが…自分もイメ画描いていいですか…? (2019年11月25日 17時) (レス) id: c291d7c22c (このIDを非表示/違反報告)
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