時透無一郎の親戚は恋柱の継子です【鬼滅の刃】【時透無一郎】【甘露寺蜜璃】

時の流れ　肆拾捌 ページ49

人は、命の危険の時に、走馬灯を見るんだ。




しゃんしゃんと鈴が鳴る。

神に捧げる月神舞いを踊る母の姿。

一瞬の時間で、一日の舞を見ているようで。









気を取り戻せば鬼が私の首を狙う寸前。







≪体、柔らかくしないと！≫



師範(甘露寺さん)が言っていたこと。




首は狙われなければいい。

咄嗟に背筋を反った。




「なにっ…………」




刀はあの鈴のように、千鳥足だった足並みは舞いのように、表面は、柔らかく、身体は軽やかに。


不規則な動きで、相手を混乱させる。

そして今は夜。

だから、月神舞いの”効果”とやらもでてくる…





「……………!!」






鬼は私に目を奪われたようだ。




「どうかした？」



「美しい舞いだな……。桜が散る様が見えてくる。美しい。魅了されそうだ」




どうやら効果は”魅了”かな。美しい舞いは表現力から。

表現力がある舞いほど、美しく感じる。

春の散る桜を表現している。








月神舞い 見初(みそ)め





　









＿＿＿＿＿＿＿＿夜明けまで残り二時間。

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