消息不明のアイドルは 8 (ページ3)

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143話ページ3

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『んー皆にあえてよかった～』

一星｢なぁ、次はどこに…｣

事務所を出て、最初に来たのは花屋さん

花束を抱えている光兄は、不思議そうに首を傾げた

『ロシアに旅立つ前に、会っておかないといけない人達がいるでしょ？』

一星｢会っておかないといけない……ぁ｣

そこまで言うと、やっと光兄は気づいたようだ

花束の意味が

線香の香りが私達を包む

『遅くなってごめんね、お父さん充お兄ちゃん』

そう、お父さんと光兄の遺骨が納められているお墓

『今度は、約束守ったよ。ちゃんと、光兄連れてきたから、安心してね』

一星｢約束…｣

『そうだよ、ずっと私1人でお参りしてたんだから…。

だからね、今度は必ず光兄を連れて2人で来るねって…お父さんと充お兄ちゃんにお約束してたの』

良かった、今度こそ連れてくることが出来て

頬を暖かい涙が伝う

ダメだな、ここに来るとやっぱり泣いちゃう…

[ありがとう葵]

『…っ！』

ふわりと、暖かい風に包まれる

『………』

充お兄ちゃんが、いた気がした

そんなわけ、ないのに…

でも、お父さん、充お兄ちゃん

天国で見ててね

私、頑張るから

[がんばれ、葵]

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