消息不明のアイドルは 5 (ページ23)

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番外編 3 ページ23

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｢いいよ、それにしようか｣

この人、テレビではあんななのに…

ちゃんと笑う人なんだ…

『…は、はい！』

｢アオイ、準備できたー？｣

『できました！！』

ツーショットチェキを撮り終え、チェキにマーカーでメッセージを書いたり、周りにイラストを描きサインをする

『私の物販来てくれて嬉しいです！！』

｢ねぇ、アオイちゃんは、どうしてアイドルになったの？｣

唐突に、そんな事を聞かれる

その顔は、真剣だった

『そうだな………笑顔にしたい人が、居るから…かな』

今は…何処にいるのか、、分からなくなってしまったけれど…

『私の姿を見て、少しでも…元気になってくれたら……それが私の活力になる…

それに、こうやってファンのみんなと交流するのは楽しい！アイドルのお仕事自体好きだもの』

本音だった

この人は表情を変えず、ただ淡々と私の話を聞いていた

｢そうなんだね、でも僕はまだ君には興味が湧かないかな｣

『ほぇ！？』

何この人…っ

じゃあなんで物販に来たんだ！？

｢なんで来たの？って顔をしてるね。

暇だったからだよ、丁度散歩してたら君たちがライブをしているのを見つけてね…何となく、有名なアイドルと話してみたくなっちゃって｣

それを興味というのでは……

『ふぅん…でも、そっか』

｢怒ったりしないの？写真まで撮って、興味ないなんて言っちゃって｣

『しないよ、むしろ俄然燃えるね』

｢燃える…？｣

『私に興味が無いって言ったこと、後悔させてあげる。

絶対私と言う沼に落としてやるから、覚悟してて下さいね！！

王帝月ノ宮の野坂悠馬さん！』

｢…！｣

ーﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

設定していたタイマーが鳴る

これで、野坂さんとの交流は終了

『それじゃ、また会いに来て下さいね！野坂さん！』

にっこりと手を振って、見送った

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